おせち料理には、伊達巻やかまぼこ、栗きんとんといった様々な料理があります。しかし、おせち料理にはどれくらい種類があるのか、またそれぞれの料理の由来について詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。近年では、おせち料理の種類や由来を考えて食べるケースは少なくなっているといえるでしょう。
そこで、おせち料理には主にどのような種類があるのか、それぞれの料理の由来についても詳しく紹介します。
目次
おせち料理の種類
おせち料理の種類は、地域ごとに違いがありますが、基本的に20~30種類ほどです。しかし、20~30種類もの料理を作るのは非常に時間がかかるため、近年では数種類を手作りして、残りの料理は購入するといった方法でおせち料理を準備するケースも多いです。
おせち料理には、それぞれおせちに使われるようになった由来があるため、由来を理解したうえで自分で料理できそうなものにチャレンジするのもおすすめです。
おせち料理の種類とそれぞれの由来
おせち料理として食べられることが多いものについて、おせちに使われるようになった由来や食材・料理の意味を紹介します。
伊達巻き
伊達巻きは、巻物に形状が似ていることから「知識が豊かになること」を願っておせちに加える料理です。おせち料理として伊達巻きを盛り付ける際には、伊達巻きが斜めや横になるように置くと鮮やかな黄色が目立ち、おせち料理の彩りが華やかになるでしょう。
かまぼこ
かまぼこは半月型に作られているため、日の出に似ていることから「新たな門出」の象徴とされています。また、おせち料理には紅白のかまぼこが使用されることが一般的であり、白が「洗浄」赤(ピンク)が「魔除け」という意味が込められています。洗浄と魔除けという2種類の意味が込められており縁起が良いため、おせち料理に加えられるようになりました。
レンコン
レンコンはいくつもの穴が開いていることから「見通しが良くなる」「未来を明るく見通す」とさわれています。さらに、レンコンは種類が多く、子孫繁栄という意味もあって縁起が良い食べ物です。なお、おせち料理には酢レンコンを入れることが一般的です。酢レンコンの穴がしっかりと見えるように詰めることがポイントです。
黒豆
黒色は「魔除け」の意味がある色であり、おせちには「厄除け」の縁起物として入れられるようになりました。また、「まめに働く」と言う語呂合わせから、「健康で働き続けられますように」という意味も込められています。
さらに、黒豆はハリやツヤがあるため、「シワができず長生きできる」といった意味もあることから、おせちに黒豆を入れるようになりました。黒豆をおせちに入れる際には、小さな器に入れたうえで重箱に詰めましょう。
栗きんとん
栗きんとんは、勝負運や商売繁盛、金運アップなどの意味がある縁起物です。重箱に栗きんとんを入れる際には、他の料理に付かないよう小さなお皿に入れたうえで並べましょう。
栗きんとんは甘く、子供でも食べやすい料理です。子供がいる家庭では、栗きんとんを少し多めに用意するのも良いでしょう。
ごぼう
ごぼうは、地の中にしっかりと根を張って成長する野菜であり、長寿の象徴とされていました。また、地に根を張ることから、「家族が土地に根付き、平和に暮らせる」などの意味も込められていることが特徴です。
なお、おせち料理には、たたきごぼうを入れます。
田作り
昔は、畑に撒く肥料としてイワシが使用されていました。イワシを使う田作りは、五穀豊穣、豊作や子孫繁栄、健康祈願などの意味が込められています。
なます
紅白のなますは、水引を表現しているといわれており、縁起物であるため、おせち料理に加えられました。また、なますには酢と砂糖が使用されるので、酢と糖分を同時に摂取でき、疲れをとる効果も期待できることが魅力です。
数の子
数の子はニシンの卵であり、子孫繁栄の願いが込められた縁起物です。さらに、黄色い色も金運アップといった願いが込められていることが特徴です。
昆布巻き
昆布巻きに使う昆布は、幅が広いことから「顔が広がる」「広い家に住める」といわれ、縁起が良い食べ物とされています。さらに、「こんぶ」→「喜ぶ」という語呂合わせで、ポジティブな意味があることから、おせち料理に入れられているのです。
筑前煮
筑前煮には、レンコン、里芋、昆布、ごぼう、しいたけ、こんにゃくといった食材を使用します。レンコンは穴が開いていることから「先を見通せる」という意味があり、里芋は子孫繁栄、「喜ぶ」の語呂合わせとして昆布などを入れることが特徴です。
また、様々な食材をまとめて煮込むため、「家族を結ぶ」という意味も込められています。縁起が良い意味が込めらている食材を使用できるだけではなく、彩りが良いため、重箱が華やかになることも魅力だといえるでしょう。
エビ
エビは、茹でることで折れ曲がるため、老人の腰が曲がっていることを表し、「長生きできるように」という意味が込められています。重箱に盛り付ける際にも、エビの曲がった部分が見えるように盛り付けましょう。さらに、エビは脱皮をする特徴があり、何度も脱皮を繰り返して成長することから、出世祈願という意味も込められています。
おせち料理の詰め方
おせち料理の種類ごとに、どのお重につめるのかが異なります。
一の重には、伊達巻き、かまぼこ、栗きんとん、黒豆、田作り、数の子、たたきごぼうなどを入れましょう。二の重には、エビといった魚介類を入れます。三の重には、なますといった酢の物、与の重には、筑前煮などの煮物や野菜料理を詰めることが一般的です。
地域によって異なるおせち料理の種類をチェックしよう
おせち料理は地域によって異なり、地域の特産物を使用した料理を詰めることもあります。例えば、東北地方ではカレイの煮物や、四国地方ではふぐの煮物や刺身などをおせち料理として出すことがあります。
また、沖縄ではおせち料理のほか、ホルモンを使用したスープや白味噌と豚肉を使った汁物を出すことが多いです。
地域によっておせち料理の内容が異なるため、由来を意識しつつ、地域の特産物や自分が好きなもの、家族が食べやすいものなどを重箱に詰めましょう。
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