「シェフ」「コック」「板前」……料理人たちは、さまざまな名称で呼ばれています。
「板前」は和食系がほとんどですが、「シェフ」と「コック」の違いはなかなか説明しにくいのではないでしょうか。
では、「シェフ」と「コック」の違いや、シェフの仕事内容や年収などを詳しくお伝えします。またシェフの新しい働き方についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
「シェフ」「コック」、どう違う?
シェフとは、コックの上のポジションです。
シェフが料理長を表すのに対し、コックは“料理人”すべてを指します。
つまり料理人として入社した時点で、誰もが「コック」の呼称をもらえるということ。逆に言えば、コックとして修業を積めば、責任者である「シェフ」になれる可能性があるのです。
シェフの仕事について
シェフとは、その場の最高責任者。
腕を磨き続けることはもちろん、現場管理能力も求められます。
ではシェフの具体的な仕事について見ていきましょう。
シェフ仕事内容は?
店のすべては、シェフに任されているといっても過言ではありません。
シェフは、メニューの開発をはじめ、レシピ作成、コックたちの育成指導、現場の指揮、仕込みなどの役割分担、食材の手配など幅広く仕事をします。
一日中現場を忙しく動き回り、開店前・閉店後の時間外労働も珍しくありません。
体力はもちろん、「忙しいけれどそれだけやりがいを感じる!」というメンタルの強さも求められるでしょう。
シェフになるまでの流れは?
責任者であるシェフは、コックたちの憧れです。
シェフを目指しているなら、下積み期間からしっかり仕事をしましょう。
入社して間もない頃は、買い出しや接客など、厨房に立たない業務を任されることもあるはずです。しかし、料理だけではなく、料理以外のさまざまな事柄もこなせるようになることが「シェフ」になるための大前提。店のすべてを統括するシェフは、厨房以外の場所にも常に気を配り、お客様にとって快適な空間であるよう配慮しなければならないのです。
数年間の下積みを経たら、徐々に厨房に立つ機会が増えていきます。
しかしお客様に提供する料理をつくれるのは、もう少し先の話。「食材を切るだけ」「魚を焼くだけ」など、調理の一部のみ任されることがほとんどでしょう。
そこからさらに修業を重ね、能力や腕を見出されれば、コックへの昇格も夢ではありません。
シェフになるために学歴は必要?
「シェフになる!」という明確な目標があるのなら、料理の専門学校で学ぶのが一番です。
調理学校を卒業したという肩書は、料理への熱意をアピールできるので、入社面接の際に有利になりやすいでしょう。
あるいは学歴の代わりに、有名な飲食店でのアルバイト経験も役に立ちます。
「石の上にも三年」ということわざがありますが、三年間の下積み期間は経験としてアピールできます。学校の授業では経験できないような、実践的なスキルが身につくこともあるので、胸を張って応募してください。
もし余裕があるなら、複数の店舗を掛け持ちで仕事をするのも良いですし、外国に行き現地の店で修業するのもおすすめです。
1日2日で「シェフ」になれるわけではないので、ゴールまでの道のりが遠く感じることもあるでしょう。しかし、誰にでも「最初の一歩」の日はあります。今シェフとして活躍している方も、皿洗いなど長い下積み期間を経てきたのです。あせらず、ゴールを見据えながら着実に一歩ずつ進んでいきましょう。
シェフの年収は?
求人情報サイト「スタンバイ」がおこなった調査によると、シェフの年収は平均400~500万円。
日本人の平均年収は、男性520万円・女性276万円なので(平成27年分 民間給与実態統計調査)、極めて平均的な給与といえます。
ただ、わずかではあるものの、800万円・900万円……ともらっているシェフも見受けられます。年収アップを意識するなら、知名度を上げたり腕を磨いたり工夫してみましょう。
シェフのやりがい・難しさ
現場の責任者であるシェフは、日々さまざまなやりがいを感じながら働いています。
コックたちが経験できないような仕事が多いので、大変な分、充実感や達成感もひとしおです。
シェフのやりがいとは?
店のメニューを開発するのは、シェフの仕事です。
試作で苦戦することはあっても、ようやく完成してメニューとして出した料理が大盛況!……となると、言葉では表せないような感動を味わえます。
その新作メニューが、SNSに投稿されたりテレビで特集されたりと、「店」を離れても人気が出続ければシェフとしてこの上ないやりがいを実感するでしょう。
また、お客様の笑顔や「おいしい!」の言葉は大きな喜びになります。
「この味が好き」で遠方から足を運んでくれる方や、誕生日など特別なシーンに自分の店を選んでくれるお客様がいるということは、シェフとしての腕を認めてもらえた証。
ますます良い店にしようと、やりがいを感じながら仕事ができるでしょう。
シェフの難しさとは?
シェフとは、基本的に長時間勤務の仕事です。早朝の仕込みを手伝うこともあれば、閉店後に研修やメニュー開発などで何時間も店に残ることも少なくありません。
加えて、基本的に立ちっぱなし・動きっぱなしで仕事をするため、足がパンパンになることも……。
どれほど疲れても、現場の最高責任者である「シェフ」の代役はいません。
普段から健康に気をつけて、「大変だけど楽しい!」というポジティブ思考も意識すると良いでしょう。
シェフの新しい働き方とは?
シェフとは、「お店の中」以外でも仕事ができる職種です。
一般の方の自宅にうかがい、お客様の目の前で調理をするというスタイルも人気になっています。
「シェフくる」は、出張型のシェフサービスです。
メニューも値段も、あなた次第。シフトも自由なので、空き時間や休日に手軽に働けます。
あなたの料理を待っているお客様がいます。
目の前のお客様のためだけに、あなたの腕を振るってみませんか。
「ありがとう」「おいしい」という笑顔は、やりがいはもちろん、料理人としての原点にも立ち返れます。
副業として、リフレッシュとして、独立のための修業として……ぜひ「シェフくる」をご活用ください。
まとめ
シェフとは、その店の統括責任者。
料理だけではなく、店内のすべてを取りしきる仕事なので、責任がある分やりがいも十分です。
店の定休日や閉店後など空いた時間には、「シェフくる」のシェフとしても働いてみませんか?
お客様の自宅で、お客様のためだけに作る料理は、あなたにとっても特別な経験になるでしょう。