和食とは? 和食の7つの特徴と健康に良い理由を紹介

2023.03.01

普段何気なく食べている和食ですが、どのような特徴があるかご存じでしょうか。

和食の特徴を知らないと、本来健康的であるはずの和食の良さを十分に引き出せないこともあります。

この記事では、日本人として知っておきたい和食の特徴と、和食が健康的な理由について解説します。

和食とは

和食に明確な定義はありませんが、単なる食べ物ではなく、日本人の生活の中で古くから受け継がれてきた「食文化」であるといえます。

日本人は、山の幸や海の幸、季節ごとの旬の食材など、自然の恵みに感謝して独特の食文化を発展させてきました。

2013年には和食文化が認められ、ユネスコ無形文化遺産にも登録されています。

和食文化は日本全体で継承していく必要がありますが、近年では共働き世帯の増加や高齢化、食の洋食化などにより、次世代への継承が難しくなっています。

健康的な食生活を守るためにも、和食文化の良さや特徴を再発見して、家庭でもできるだけ和食を食べることが大切です。

和食の7つの特徴

和食には、「一汁三菜」「出汁」「年中行事との関わり」などの特徴があります。

ここでは、和食の7つの特徴について解説します。

和食の基本は一汁三菜

和食の基本的な形式として、「一汁三菜(いちじゅうさんさい)」があります。

一汁三菜とは、主食であるご飯と、味噌汁などの汁物(一汁)、3つのおかず(三菜)のことです。

三菜は、さらに以下の3つに分けられます。

  • 主菜:肉や魚などタンパク質を多く摂取できるメインのおかず
  • 副菜:野菜や海藻などビタミン、ミネラルを補給できるおかず
  • 副々菜:足りない栄養素を補うおかず

一汁三菜は、炭水化物・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラルの5大栄養素をバランスよく摂取できるため、健康的な食事とされています。

一汁三菜は、室町時代の武家社会のおもてなし料理である、「本膳料理」が発祥とされています。

室町時代から、時代に合わせて形は変わりながらも、日本人は和食文化を継承してきたのです。

年中行事と和食の関係

和食は、正月などの年中行事とも深い関係があります。年中行事ごとに出される和食は、一例ですが、次の通りです。

  • 正月:おせち料理
  • 人日の節句:七草がゆ
  • 節分:恵方巻
  • 七夕:そうめん
  • 十三夜:栗ご飯
  • 大晦日:年越しそば

年中行事で決まった料理を食べるのは、「邪気を払い、健康を願う」ためです。また、自然の神様に豊作や大漁の感謝を表わす意味もあります。

和食は出汁の文化

昆布やかつお節を煮込んで出汁(だし)を取るのは、和食の伝統的な調理法です。

出汁は料理の味のベースとなるだけでなく、他の食材のおいしさを引き出し、全体を調和させる役割もあります。

昆布やかつお節には、イノシン酸やグルタミン酸など、うま味が多く含まれています。

人間の味覚は、「甘味」「塩味」「苦味」「酸味」の4種類とされていますが、第5の味覚である「うま味」を発見したのは日本人です。

(*辛味は刺激とされているため、味覚には含まれません)

四季折々の旬の食材

日本は四季がはっきりしていて、季節ごとに食べごろとなる旬の食材があります。

旬の食材は、脂がのっている、身が引き締まっている、などおいしく食べられ、大量に獲れるため価格も安く、栄養素が豊富というメリットもあります。

食材の時期が意識されるのは、旬だけではありません。

旬の前には「はしり」があり、食材が市場に出始める時期です。そのシーズンに初めて取れた「はしり物(初物)」は縁起が良く、寿命が75日延びると言われています。

旬を過ぎると「なごり」という時期になり、もうすぐ獲れなくなる食材を最後に味わう意味があります。

なごり物を食べるときは、来年も豊漁になりおいしく食べられるように、という願いを込めます。

献立に悩んだときは、「はしり」「旬」「なごり」を意識して、食材を選んでみてはいかがでしょうか。

和食に欠かせない発酵調味料

世界にはチーズやヨーグルト、キムチなど、さまざまな発酵食品があります。日本では発酵食品の中でも、味噌・醤油・酢などの「発酵調味料」が豊富です。

発酵調味料は、保存期間が長くなるだけでなく、免疫機能を高める・栄養素を吸収しやすくする、などの効果があります。

発酵食品を作るには、微生物の働きが活発になることが条件で、温暖で湿度が高い気候が必要です。日本の気候はこの条件に合っているため、発酵食品が発達したのは必然といえるでしょう。

和食と外国人

2013年に和食文化がユネスコ無形文化遺産に登録されてから、海外では和食ブームが続いています。

海外にある日本食レストランは、2006年時点で2万4千店だったものが、2013年には5万5千店、2021年には15万6千店にまで急増しています。

特に多いのはアジアの100,900店で、北米の31,200店、欧州の13,300店と続きます。

JETRO(日本貿易振興機構)が2014年に実施した調査によると、「外国人に聞いた好きな外国料理」では、日本料理が堂々1位になりました。

同調査によると、日本食が人気の理由は、1位が「味の良さ」、2位が「健康的」、3位が「洗練されている」との回答でした。

*参考:JETRO「日本食品に対する海外消費者アンケート調査-6都市比較編-

アメリカのように肥満が社会問題になっている国々では、健康面で日本食が注目されています。

和食で頻繁に食される魚や大豆食品は、良質なたんぱく質を摂取できます。アメリカ人が好んで食べる牛肉もタンパク質は豊富ですが、高カロリーで循環器系の疾患にかかるリスクが高まるため健康的とはいえません。

また、食事のお供となる緑茶は、血糖値やコレステロール値を低下させ、免疫力を高めます。

このように、牛肉やピザ、コーラなどアメリカ人が好む食べ物と比べて、日本食はヘルシーな食材が多く、スーパーフードとして注目されています。

季節と文化を意識して和食を楽しもう

和食とは、日本人の生活の中で受け継がれてきた食の文化です。

和食の基本は一汁三菜であり、5大栄養素をバランスよく摂取できることが特徴です。

その他にも、旬の食材を食べる・出汁を用いた調理・発酵調味料が豊富などの特徴があります。

近年では、働き方の多様化や高齢化などにより、和食文化の継承が難しくなっています。

栄養のバランスが良く、健康になる和食の文化を絶やさないためにも、普段の食卓で和食を食べることが大切です。

 

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七五三や成人式など人生の節目に和食を食べれば、和食の文化が次の世代に引き継がれ、家族が末永く健康的に暮らせることでしょう。

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