ステーキの部位の種類は?お肉の選び方と焼き方のコツ

2022.08.24

ステーキに「どのような部位があるのか」「焼き方にはどのような種類があるのか」など、ステーキを食べ慣れておらず、部位や焼き方について詳しくないという人も多いのではないでしょうか。

自宅でステーキを焼いて食べる時やお店で食べる時にも、部位や焼き方についての基礎知識を身につけておくと、美味しく焼けたりスムーズに注文できたりするでしょう。

そこで、ステーキの基本的な部位や焼き方の種類、自宅でステーキを食べる際の焼き方のコツや、お肉の選び方などを詳しく紹介します。

ステーキの部位は11種類

ステーキ肉は部位によって特徴が異なるため、好みのステーキを楽しむためにも部位の種類や特徴を知っておくことが大切です。

ステーキの主な部位と、それぞれの特徴を紹介します。

リブロース

リブロースは、肩ロースとサーロインの間のあばらの部分の肉で、もっとも霜降りになりやすい部位です。サーロインと並んで牛肉の高級部位として知られています。

味は濃厚で、脂身も多いため最もポピュラーな部位です。年齢が若い牛でも細かな脂が入っており、年齢を重ねた牛のリブロースは霜降りステーキとして食べられています。

ヒレ

ヒレは、牛の背骨の腰に沿うように伸びるブロック肉で、背骨の両側にあります。牛一頭に対して2本しか取れないため、希少性が高い部位として知られています。

ヒレは赤身肉の代表であり、脂が少なく、柔らかいのが特徴です。焼きすぎると柔らかさが損なわれてしまいますので、レアかミディアムレアで焼くようにしましょう。

ヒレのなかでもシャトーブリアンと呼ばれる部位は非常に人気があります。

お肉が柔らかく品が良い味わいですが、価格も非常に高いため、特別な日の食事に最適だといえるでしょう。また、贈答用のお肉としても利用されることが多いです。

サーロイン

サーロインは、牛の腰の上部、胸椎の後方の肉で、牛一頭から20kg程度しか取れない希少部位です。

赤身のしっかりとした旨味と脂身の濃厚さを味わえ、牛肉の最高級部位であり、牛肉の王様と称されることもあります。

サーロインは、どのような焼き方をしても美味しく食べられることが特徴です。

自分で焼く場合は1cm以上の厚切りにして肉汁を逃さず焼き上げるのがおすすめです。

ランプ

ランプは、牛の腰からお尻にかけての部位で、非常に柔らかいことが特徴です。ランプの下側にあるイチボとあわせてランイチと呼ばれたりします。

赤身と脂のバランスが良く、牛肉本来の濃厚な味わいを楽しめつつ、さっぱりとして脂っこくありません。

ステーキや焼肉、ローストビーフなどにも使用されます。

Tボーン

Tボーンステーキは、間に骨を挟んでヒレ肉とサーロインがつながった牛肉の部位のことです。牛肉の王様といわれるサーロインと女王といわれるヒレの両方を味わえ、骨つきのダイナミックな見た目も楽しめます。

Tボーンは表面に焦げ目をつけて、中を柔らかく焼くことで一層美味しく食べられますが、焼き方にはコツが必要な部位でもあります。

イチボ

イチボは、モモ肉とランプの中間、牛のお尻まわりの部位です。

英語でアイチボーンと呼ばれることから、それが日本語化してイチボと呼ばれるようになりました。

ランプが腰からお尻にかけての部位であるのに対し、イチボの方はお尻の先端の部位になります。

お肉に厚みがあり、味は濃厚で、ランプと比較して脂身が多いため、油の甘さを感じたい時に最適な部位といえるでしょう。

モモ

モモは、牛の後ろ足の付け根付近の肉です。

牛一頭から10kg取れる部位であるため流通しやすく、もっともなじみの深い肉と言えるかもしれません。

筋肉質で脂身が少なく、脂を避けて赤身を食べたい人にはおすすめです。

ステーキだけではなく、ローストビーフにしても美味しく食べられる部位です。

トモサンカク

モモ肉の中にシンタマと呼ばれる赤身肉の塊があり、全体的に柔らかく、味が濃いことで知られています。希少性のあるシンタマの中に、トモサンカク、マルカワ、カメノコ、シンシンという4種の部位があります。

霜降りが入りやすく、脂がのっており、脂の旨味を楽しめることも魅力です。焼肉やステーキとして食べられることが多いです。

ミスジ

ミスジはウデ肉の一部にあたる希少部位として知られています。

ウデは牛が動かすことが多い部位で硬い肉質の部位が多いですが、肩甲骨の内側についているミスジは、動かすことの少ない部位であるため柔らかく、かつ赤身肉の濃厚な味わいを楽しめるのが特徴です。

脂身と、赤身肉の味わい、柔らかさなど、非常にバランスが良い部位だといえるでしょう。ステーキにする場合はモチッとした食感を楽しめるほか、薄く切って焼肉としても楽しまれています。

タンステーキ

牛の舌部である牛タンは、焼肉の定番メニューですが、分厚くカットして食べると非常に食感が良いステーキとして楽しめます。食感だけではなく、タンのジューシーさも味わえるため、厚めに切ってじっくりと火を通してステーキとして楽しみましょう。

ステーキに使うお肉の選び方

自宅でステーキを焼く場合、たくさんあるステーキ肉のなかからどれを選べば良いのか迷ってしまう方も多いでしょう。そこで、自宅で食べるステーキ肉を選ぶ際にチェックしたいポイントについて紹介します。

お肉の厚さ

自宅で美味しくステーキを焼くためには、2cm程度の厚みがあるものを選ぶと良いでしょう。ステーキ肉が薄いとお肉にしっかり火が通ってしまい、焼き加減を調整できません。2cmほどの厚みがあると、自分の好きな焼き加減にできるほか、お肉が固くなるのを防ぎやすくなります。

焼きやすい部位

モモ肉といった部位は上手に焼くことで非常に美味しく食べられますが、焼きすぎると固くなることがデメリットです。そのため、ステーキ肉を焼き慣れていない場合には、サーロインやミスジ、ロースといった柔らかい部位を選ぶと良いでしょう。

ステーキの焼き方の手順7つ

ステーキ肉を上手に焼くためには、下準備を行うことが大切です。買ってきたステーキ肉をただ焼くのではなく、下準備をすることによって焼き上がりの美味しさが増すため、下準備のやり方と上手に焼くコツをチェックしておきましょう。

ステーキの焼き方には様々な種類がありますが、特に人気が高いミディアムレアに焼く方法について紹介します。柔らかいステーキ肉を食べたい方や、生の肉は苦手だという方におすすめの焼き方です。

①お肉を常温にする

購入したステーキ肉は、冷たい状態で焼かないようにしましょう。お肉が冷たい状態のままフライパンに乗せると、外側が焦げ付いてしまい中の温度が上がりません。上手に焼くためにも、お肉を室内において常温に戻すことが大切です。

②筋を切る

部位によって異なりますが、焼いた後に筋が残っていると噛み切れず食べにくいことがあります。目視できるほど筋がある場合には、焼く前に包丁で筋を切っておきましょう。包丁で切るのは手間がかかると感じる場合には、フォークを刺して筋を切ることによって柔らかく焼き上がります。

③お肉の表面を平らにする

ステーキ肉の表と裏が平らになるように手でならして、お肉全体の厚さが均等になるように整えることがポイントです。お肉の厚さや形を整えると、火が全体にムラなく通ります。ステーキが美味しく焼きあがるだけではなく綺麗に焼き色が付くため、見た目も美しく仕上がるでしょう。

④少量の塩をふる

塩を使って、ステーキ肉に下味をつけます。また、下味をつけるだけではなく、ステーキ肉に塩をつけることによってお肉の旨味が流れ出ないようにする効果も期待できます。

ただし、塩を振ってから時間がたつと旨味が外に流れてしまうため、フライパンに乗せる直前で塩をつけることがポイントです。ムラなくお肉全体に塩をふりかけましょう。

⑤フライパンを熱する

フライパンに牛脂を入れて温めます。

ステーキ肉を焼く際には、サラダ油ではなく牛脂を使用することで肉の旨みをより引き立たせることにつながります。フライパンを温めたら中火にして、ステーキ肉を入れましょう。

ステーキ肉を焼く際には、お肉の表面に油を塗ることでムラなく焼き色がつきます。また、ステーキ肉の表面が乾燥することも予防できるため、刷毛を使って少量の油を塗りながら焼きましょう。

2分ほどしっかり焼いて、焼き色をつけます。

⑥焼き色がついたら裏返す

ステーキ肉の片面が焼けたら、裏返して1分ほど焼いて色をつけます。

ミディアムレアは、お肉を押した際に若干弾力があることが特徴です。そのため、フライ返しやトングを使ってお肉を軽く押して、弾力があるかどうかを確認しましょう。

⑦再度焼く

ステーキ肉が焼きあがったら、フライパンからステーキ肉を出してアルミホイルで包み、3分ほど寝かせます。肉汁がステーキ肉の内部に循環するため、柔らかく仕上がります。3分ほど放置したらフライパンに戻し、弱火で30秒程度焼いてお肉を温めたら完成です。

ステーキの焼き加減の種類

ステーキ肉の焼き方には10種類以上ありますが、一般的にはウェルダン、ミディアム、ミディアムレア、レアといった4種類のみを理解しておけば問題ないでしょう。それぞれどのような焼き加減になるのかを簡単に紹介します。

ウェルダン

ヴェルダンは、ステーキ肉にしっかりと火を通した状態を指します。もも肉はウェルダンにするとお肉が固くなり美味しさが損なわれますが、部位によってはウェルダンで焼くことによって旨味を閉じ込められます。

ミディアム

ミディアムは、ステーキ肉全体に適度に火が通った状態です。旨味が凝縮されており、歯ごたえもある状態に焼き上がります。

ミディアムレア

ミディアムレアは、ミディアムとレアの中間程度の焼き方です。ステーキ肉の焼き方のなかでも、非常に人気がある方法だといえるでしょう。

レア

レアは、表面のみを焼いた状態のステーキ肉です。中は赤く、肉本来の味を感じられます。牛のモモ肉はレアの状態で食べても非常に旨味を感じられるでしょう

ステーキの焼き方に関するQ&A

自宅でステーキ肉を焼く際に、疑問を感じやすいポイントを解説します。

お肉を常温にする理由は?

ステーキ肉を常温に戻すことによって、ステーキ肉の内部と表面の温度差が少なくなり、焼きムラを予防できることがメリットです。常温に戻さずステーキ肉を焼くと、ステーキ肉の内部に火が通るまでに時間がかかります。お肉の外側が焦げたり固くなったりするため、常温に戻したほうが綺麗に焼けるでしょう。

ただし、ステーキ肉の状態を見ながら火加減を調整できるのであれば、常温に戻す必要はありません。また、暑い時期は常温に戻す際にステーキ肉が傷む場合があるため、季節によっては常温に戻さずに火加減を調整する方法でステーキ肉を焼きましょう。

赤い血のような液体の正体は?

ステーキ肉を焼いた際に血のような液体が出ますが、実際には血液ではなくステーキ肉の内部のタンパク質が溶け出したものです。

ステーキ肉を切る際には血管や血液は除去されているため、市販のステーキ肉に血液は含まれていません。牛肉から赤い液体が出てきても水分とタンパク質であり、健康を害することはありません。

塩コショウの量は?

厚みがあるステーキ肉は、内部まで塩が浸透していなければ美味しさが半減するため、先に塩をふって焼く方法が有効です。ただし、コショウは焦げ付くことがあるため、大量にふらずに少量をステーキ肉の表面につけるだけにしましょう。

筋切りは絶対必要?

ステーキ肉は熱を入れることによってタンパク質が変化するため、お肉が縮みます。赤身部分と比較してステーキ肉の筋の部分は大きく縮むため、筋が赤身部分を引っ張りステーキ肉が反り返るため見た目が悪くなるほか、表面に焼きムラができます。

食べやすさだけではなく、お肉が反り返らないようにするためにも、筋を切る必要があるのです。

ただし、筋を全て切るように包丁を入れると、切った部分から旨味が流れ出してしまいます。そのため、3cm程度の間隔を開けたうえで、奥まで包丁を入れないように注意しながら筋を処理しましょう。

ステーキ肉はプロに調理してもらうのがおすすめ

ステーキ肉は様々な部位があり、焼き方のバリエーションも非常に豊富です。部位ごとに適した焼き方もあるため、お肉が固くなったり、最高の状態で食べられなかったりすることもあります。

シェフくるには、洋食専門の有名シェフが多数登録しています。プロが間近でステーキを焼いてくれるため、自分好みの焼き方や、部位に適した正しい焼き方でステーキを楽しめる上、自分で焼く際の参考にもなるでしょう。

事前にどのような肉が好みか、「柔らかい肉が良い」「しっかり火を通してほしい」など、細かい要望を伝えておけば、最適なステーキ肉を最適な焼き方で調理してもらえます。記念日やホームパーティーでシェフにステーキを焼いてもらえば、雰囲気もぐっと盛り上がるでしょう。

ステーキを焼くにはコツが必要!シェフくるでプロが焼くステーキを自宅で楽しもう

ステーキ肉をスーパーで適当に選び、普通に火を通して食べているという方も多いでしょう。しかしステーキは部位ごとに特徴が異なり、下ごしらえや焼き方にもコツが必要です。

高いステーキ肉をポテンシャルを半減させて食べるより、プロに自宅に来てもらってシェフが選んだ肉をプロの焼き方で焼いてもらって食べた方がおいしくなるのはまちがいありません。

シェフくるでは、調理はもちろん道具やお皿の後片付けまでシェフが行います。その日ばかりは炊事のわずらわしさを忘れて、心ゆくまでステーキの味わいを堪能してください。

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