牛肉は部位ごとに肉質や食感、脂肪の入り方、旨味の強さがまったく異なります。焼肉店やステーキ店でメニューを前にして、どの部位を選べばいいのか迷った経験がある方も多いのではないでしょうか。赤身と霜降りの違いや、希少部位の魅力がわかると、お肉の楽しみ方はぐっと広がります。
この記事では、牛肉の美味しい部位をランキング形式で紹介するとともに、焼肉向き・ステーキ向きの部位や、知っておきたい希少部位の特徴、好みに合わせた選び方まで幅広く取り上げます。次にお肉を食べるときの参考にしてみてください。
目次
牛肉の美味しい部位ランキングトップ10
牛肉の美味しい部位のなかで、実際に人気が高いのはどこなのでしょうか。ここでは、焼肉の定番からステーキでも人気の部位、赤身やホルモンまで幅広く含めたランキングTOP10を紹介します。まずは一覧で全体像をつかんでみてください。
1位 タン
2位 ハラミ
3位 カルビ
4位 レバー
5位(同率) ヒレ
5位(同率) ミノ
7位 ロース
8位 バラ
9位 サーロイン
10位 マルチョウ
参照:好きな焼肉の部位人気ランキングTOP10!おすすめの種類は? – macaroni
定番のタンやカルビに加え、ステーキ向きのヒレやサーロイン、ホルモン系のレバーやマルチョウも入っているのが特徴的です。
迷ったらここで選べる!牛肉の部位早見比較表
各部位の特徴をひと目で比べられるよう、柔らかさや脂の多さ、おすすめの食べ方を一覧にまとめました。赤身と霜降りのどちらが好みか、サシの入り方でどう違うのかが気になる方は、まずこの表から自分に合う部位を探してみてください。
| 部位 | 特徴 | 柔らかさ | 脂の多さ | おすすめの食べ方 |
| タン | 独特の歯ごたえと旨味 | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ | 焼き(塩レモン) |
| ハラミ | 濃い肉の味。実は内臓肉 | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | 焼肉(タレ) |
| カルビ | 濃厚な脂の甘みが主役 | ★★★☆☆ | ★★★★★ | 焼肉、丼もの |
| ヒレ | 最高峰の柔らかさと上品さ | ★★★★★ | ★☆☆☆☆ | ステーキ、カツ |
| ロース | 赤身と脂のバランスが良い | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | すき焼き、焼肉 |
| サーロイン | 霜降りが豪華な「肉の王様」 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ステーキ |
| バラ | こってりした脂身が豊富 | ★★☆☆☆ | ★★★★★ | 牛丼、煮込み |
| イチボ | お尻側の希少な霜降り部位 | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ローストビーフ |
| リブロース | きめ細かく濃厚な旨味 | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ステーキ、しゃぶしゃぶ |
| ランプ | あっさりした濃厚な赤身 | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ | ステーキ、タタキ |
肉質や脂のバランスは部位ごとに異なるため、好みや食べるシーンに合わせて選び方を変えてみるのもおすすめです。
ランキング上位の牛肉部位を特徴別に紹介

ここからは、ランキングTOP10に入った各部位の特徴を詳しく見ていきます。肉質や味わい、食感の違いに加え、どんな料理に向いているか、どんな人におすすめかまで紹介しますので、気になる部位からチェックしてみてください。
1位 タン
タンは焼肉の最初の一皿として定番の部位です。牛の舌にあたり、独特の歯ごたえと旨味のバランスが人気の理由です。
タンは部分ごとに食感が異なり、先端のタン先は脂が少なく繊細な味わいがあります。中ほどのタン中は脂と赤身のバランスが良くジューシーです。根元に近いタン元はしっかりとした噛みごたえがあり、タン下は繊維がやや強く肉の深い旨味を感じられます。
塩やレモンでさっぱり食べるのが王道で、脂が控えめなため年齢や好みを問わず頼みやすい部位といえます。
2位 ハラミ
ハラミは赤身肉に近い満足感がありながら、脂が重すぎないのが魅力の部位です。牛の横隔膜にある筋肉で、内臓肉に分類されますが見た目も食感も赤身肉そのものに近い印象があります。
適度な弾力があり、噛むほどに旨みと甘みが感じられます。カルビほど脂が強くないため量を食べても胃もたれしにくく、年配の方にも人気があります。タレでも塩でも美味しく、焼肉店では幅広い層から支持されている定番部位です。
3位 カルビ
カルビは焼肉の代名詞ともいえる、脂の甘みを堪能できる部位です。韓国語でバラ肉を意味し、日本の焼肉店ではカルビ=バラ肉と考えてよいでしょう。
サシがしっかり入った霜降り状の肉質で、口に入れると脂の甘みが広がります。霜降り好きの方には特におすすめですが、脂肪が多いため食べすぎると重く感じることもあります。赤身系の部位と交互に注文すると、最後まで美味しく楽しめます。
4位 レバー
レバーはホルモン系のなかでも根強い人気がある部位です。牛の肝臓にあたり、独特の風味とねっとりとした食感が特徴で、栄養価が高いことでも知られています。
鮮度が味を大きく左右する部位であり、新鮮なものほど臭みが少なく歯切れも良くなるため食べやすくなります。好みが分かれやすい部位ではありますが、鮮度にこだわっている焼肉店で試してみると印象が変わることもあります。ごま油と塩で食べるスタイルも人気です。
同率5位 ヒレ
ヒレは牛肉のなかでも最高クラスの柔らかさを持つ、上質な赤身部位です。背中から腰にかけての脊椎の内側に位置し、一頭の牛から取れる量は全体の約3%ほどしかありません。
脂肪が少なくきめ細かい肉質で、口に入れるとしっとりとした上品な甘みが広がります。ステーキで食べるのが定番で、高級部位として人気があります。なかでもヒレの中心部分はシャトーブリアンと呼ばれ、さらに希少価値の高い最上級の部位として知られています。
同率5位 ミノ
ミノはホルモンに馴染みがない方でも食べやすい部位です。牛の4つある胃袋のうち最も大きい第一胃にあたり、厚みのある肉をコリッと噛み締める食感が持ち味です。
脂肪分が少なく味わいに癖がないため、ホルモン初心者にもおすすめできます。名前の由来は、広げたときの形が昔の雨具である蓑に似ていることからきています。焼肉では塩ダレやポン酢との相性が良い部位です。
7位 ロース
ロースは赤身と脂身のバランスが良く、焼肉にもステーキにも向く万能な部位です。肩から腰にかけての背中側の肉で、名前は英語のローストに由来しています。
カルビと比べると脂があっさりしており、お肉本来の風味をしっかり味わえます。なお、ロースのなかでも肋骨まわりの部分をリブロース、腰に近い部分をサーロインと呼び、それぞれ肉質や脂の入り方が異なります。少し贅沢な食事を楽しみたいときにもおすすめです。
8位 バラ
バラは脂肪の甘みと濃厚な味わいが楽しめる部位です。牛の肋骨周辺にあたるお肉で、皮・赤身・脂肪の三層構造になっています。
焼肉店で提供されるカルビの多くは、実はバラ肉の一部であるともバラを使用しています。脂がしっかり入っているためジューシーで、焼肉はもちろん煮込み料理やすき焼きにも向いています。しっかりとした脂の甘みが好きな方には、特に満足感の高い部位です。
焼肉だけでなく日常の料理でもお肉を楽しみたい方は、[カレーに入れるお肉といえば?それぞれの魅力やおすすめも紹介!]を参考に部位を使い分けてみるのがおすすめです。
9位 サーロイン
サーロインはきめ細かい肉質と美しいサシが特徴の高級部位です。背中から腰にかけての部分にあたり、霜降りが入りやすいため見た目にも華やかです。
脂の甘みが強く、口の中でとろけるような味わいを堪能できます。ステーキの定番部位として広く知られており、特別な日の食事やギフトとしても選ばれることが多い部位です。厚切りでじっくり焼き上げると、サーロインならではの贅沢な風味を楽しめます。
美味しい部位とあわせて知っておきたい、[牛肉の格付け「等級」とは?決め方や種類を詳しく紹介]した記事もチェックして、より賢いお肉選びに役立てましょう。
10位 マルチョウ
マルチョウは濃厚な脂の旨味と弾力が魅力のホルモンです。牛の小腸にあたり、切ると断面が筒状に丸くなることからマルチョウと呼ばれています。
ホルモンのなかでも脂肪が多く、噛むほどにじゅわっと脂が溶け出す濃厚さが持ち味です。焼肉では甘辛いタレとの相性が抜群で、ホルモン好きの方にはたまらない一品です。弾力のある食感も楽しめるため、お酒のお供にもよく合います。
焼肉店で外さない!人気の牛肉部位と選び方
焼肉では、何をどの順番で頼むかによって満足度が大きく変わります。脂の多い部位ばかり続けると途中で重くなりやすく、逆にさっぱりした部位だけでは物足りなく感じることもあるでしょう。赤身、霜降り、ホルモンをバランス良く組み合わせるのが、焼肉を最後まで楽しむコツです。ここでは好みのタイプ別におすすめの部位を紹介します。
さっぱり食べたい人におすすめの部位
脂が控えめな部位を中心に選ぶと、たくさん食べても最後まで軽やかに楽しめます。
代表的なのはタンやハラミで、どちらも脂が重すぎず旨味をしっかり感じられる人気部位です。赤身肉が好きな方にはランプやイチボもおすすめで、肉本来の風味を味わえます。ヒレは脂肪が少なく上品な味わいなので、あっさり志向の方にもぴったりです。
お気に入りの部位を見つけたら、[ステーキの部位の種類は?お肉の選び方と焼き方のコツ]を参考に、自宅で最高の焼き加減に挑戦してみてください。
濃厚な旨味や霜降りを堪能したい人におすすめの部位
脂の甘みや霜降りの濃厚な味わいを思いきり堪能したいなら、サシの多い部位を選びましょう。
カルビやサーロインは焼肉の王道で、口の中に脂の旨味が広がります。リブロースはコクが深く、バラは脂肪の甘みが際立つ部位です。希少部位のザブトンは肩ロースの一部で、きめ細かい霜降りと濃厚な味わいが楽しめます。
ホルモン系が好きな人におすすめの部位
ホルモン系は独特の食感や風味が魅力で、焼肉の楽しみ方をぐっと広げてくれます。 コリッとした歯ごたえのミノは癖が少なく初心者にも向いています。レバーやマルチョウは好みが分かれますが、ハマると欠かせない存在です。センマイはあっさりした味わいで、ホルモンのなかでも食べやすい部位です。
焼肉で失敗しにくい注文順
焼肉をより美味しく楽しむには、注文する順番も意識してみてください。
おすすめの流れは、まずタンや塩ハラミなど脂の軽い部位から始めて、舌をならすことです。次にロースやイチボなど赤身系の部位へ進み、その後カルビやサーロインといった霜降り系で満足感を高めます。最後にミノやマルチョウなどホルモン系で締めると、味の変化を楽しみながら最後まで飽きずに食べ進められます。
特別感を楽しみたい人向け!牛肉の希少部位
ランキングTOP10以外にも、牛一頭から少量しか取れない希少部位には独自の魅力があります。ここでは、特別感のあるお肉を楽しみたい方に向けて、希少部位の味わいやおすすめの食べ方を紹介します。
ミスジ
ミスジは肩甲骨の下あたりに位置する、サシが美しく柔らかい希少部位です。牛一頭から数百グラムしか取れません。
脂が溶けると濃厚な甘みが広がり、きめ細かい肉質が特徴です。焼肉では軽く炙る程度に仕上げ、塩やわさび醤油でいただくと旨味が引き立ちます。
トウガラシ
トウガラシは肩から腕にかけての部位で、赤身らしいしっかりとした旨みが楽しめます。牛一頭につき2kg程度しか取れず、唐辛子に似た形状が名前の由来です。
脂が控えめで赤身肉好きの方に向いており、噛むと肉汁がじわっとあふれるジューシーさも魅力です。
イチボ
イチボは牛のお尻の先あたりにある、赤身と脂のバランスが絶妙な部位です。モモ肉の一部でありながら適度にサシが入り、柔らかさと旨味を兼ね備えています。
焼肉やローストビーフ、ステーキなど幅広い料理に合う希少部位です。
ザブトン
ザブトンは肩ロースの一部にあたる、霜降りが際立つ高級希少部位です。座布団のような四角い形をしており、きめ細かいサシが特徴です。
口に入れると脂の甘みが広がり、濃厚な味わいを堪能できます。焼肉店では特上メニューとして扱われることが多い部位です。
シャトーブリアン
シャトーブリアンはヒレの中心部分にあたる、牛肉の最高級部位です。一頭からわずかしか取れず、きめ細かく柔らかい肉質は別格といえます。
脂肪がほとんどないのにしっとりとした上品な味わいがあり、ステーキで贅沢に味わうのが王道です。特別な記念日にふさわしいお肉です。
三角バラ
三角バラはバラ肉のなかでもサシがひときわ美しい希少部位です。牛の肋骨の前側にあたり、一頭から数枚しか取れません。
焼肉店では特上カルビとして提供されることが多く、脂が溶けると濃厚な旨味と甘みが広がります。甘めのタレや塩ダレとの相性も抜群です。
牛肉の美味しい部位を知って、好みに合うお肉を楽しもう
牛肉は部位ごとに食感や風味、旨味の強さが異なり、同じ牛肉でもまったく違った味わいを楽しめます。焼肉ならタンやカルビ、ステーキならサーロインやヒレ、すき焼きやしゃぶしゃぶにはロースやバラなど、料理によって向く部位も変わります。
好みに合う部位を知っておくと、お肉を食べる楽しみがぐっと広がるはずです。希少部位や上質なお肉を自宅で味わいたいときは、プロの力を借りるのもひとつの方法です。火入れの加減ひとつで美味しさが変わるお肉だからこそ、特別な日にはシェフに任せてみてはいかがでしょうか。
自宅で上質なお肉を楽しむならシェフくるもおすすめ
ステーキや焼肉用の部位は、火入れひとつで美味しさが大きく変わります。希少部位や上質なお肉を自宅で楽しみたいけれど、焼き加減に自信がないという方は、プロのシェフに任せるという選択肢もあります。シェフくるなら、外食が難しい日でも自宅にいながら本格的な料理を堪能できます。少し特別な食事を楽しみたいときに、お気軽にご利用ください。
