イタリア料理のマナーと基本ルールを解説!お店の種類・注文・食べ方まで

2021.04.22

白を基調とした清潔感のある背景に、イタリア料理のフルコース(パスタ、メイン、エスプレッソ、ワイン)と、それらをガイドするシェフのイラスト。イタリア料理のマナーと基本ルールを象徴する現代的なデザイン。

イタリア料理はカジュアルに楽しめるイメージがありますが、実は知らないと恥をかいてしまう食事マナーも少なくありません。特に現地では、日本と異なる文化やルールが当たり前とされており、何気ない行動が「マナー違反」と受け取られてしまうこともあります。

とはいえ、すべてを完璧に覚える必要はありません。ポイントさえ押さえれば、誰でもスマートに食事を楽しめます。

この記事では、イタリアの食事マナーを「現地でそのまま使えるレベル」でわかりやすく解説します。パスタの食べ方やワインの注文方法、絶対に避けたいNG行動まで網羅しているので、旅行前の準備としてもぜひ参考にしてください。

目次

イタリアのレストランの種類と服装マナー

イタリアで食事を楽しむとき、まず知っておきたいのがお店の種類と服装の考え方です。どんなお店に入るかによって、求められる雰囲気や装いも変わってきます。

リストランテ・トラットリアなどの違い

イタリアのレストランは、格式の高い順にリストランテ、トラットリア、オステリア、ピッツェリア、タヴェルナ、ロカンダと並びます。リストランテがもっとも格式高く、下に行くほど庶民的でカジュアルな雰囲気になっていきます。 ただし、近年はこうしたお店の区分けもあいまいになってきているのが実情です。トラットリアを名乗りながら本格的なコース料理を出すお店もあれば、リストランテでも観光客向けに気軽に入れるところもあります。気になるお店は、事前に雰囲気や価格帯をチェックしておくと安心です。

服装は店への敬意が基準

服装選びは、お店への敬意を示すことが基本的な考え方です。 リストランテに行く場合は、特に夜であれば、きちんとした印象の服装を心がけるのが無難です。厳格なドレスコードが設けられているケースは少ないものの、あまりにカジュアルすぎる格好は場の雰囲気にそぐわないこともあります。一方、トラットリア以下のお店であれば、服装にそれほど気を遣う必要はありません。 迷ったときは少しきれいめを意識しておくと、どんなお店でも対応しやすく、食事の場をより気持ちよく楽しめるでしょう。

服装選びに迷う場合は、「高級レストランへ行く時の服装マナーは?選び方や注意点を紹介」もあわせて確認しておくと安心です。

イタリアの食事での注文ルール

いざテーブルに着くと、日本とは少し異なる注文の流れに戸惑うこともあります。あらかじめ基本的な仕組みを知っておくだけで、食事の時間がぐっとスムーズになります。水の頼み方からコースの構成まで、押さえておきたいポイントを順に確認しておきましょう。

水は無料ではない|最初に聞かれる定番

イタリアでは、お水は有料です。着席すると多くの場合、まず飲み物として水を勧められます。このとき注文するのは、ガスなしのナチュラルウォーターか、炭酸入りのガス水かを選ぶ形が一般的です。日本のように黙っていても水が出てくるわけではないため、最初に確認されたタイミングでどちらかを選んで注文しましょう。

料理はコース構成で考える

イタリア料理のコースは、前菜・プリモピアット(第一の皿)・セコンドピアット(第二の皿)・付け合わせ・デザートという流れで構成されています。注文の際は、それぞれどのカテゴリの料理を頼むかを伝えると、給仕がその順番で料理を運んでくれます。 ただし、すべてを頼む必要はありません。食欲や体調に合わせて、プリモだけにしたりセコンドを省いたりしても問題ありません。また、セコンドのカテゴリにある料理を前菜として食べたい場合も、その旨を伝えれば柔軟に対応してもらえます。コースの枠にとらわれすぎず、自分のペースで楽しむのがイタリアらしい食事の楽しみ方です。

その日のメニューは積極的に選ぶ

口頭で説明されるその日のおすすめメニューは、旬の食材を使ったものが多く、外れが少ないのが特徴です。イタリアでは季節ごとの食材を大切にする文化があり、その日に仕入れた素材をシェフが工夫して仕上げた一品であることも珍しくありません。言葉の壁を感じることもあるかもしれませんが、積極的に選んでみると思わぬ出会いがあります。 料理の順番とカテゴリを頭に入れておくだけで、注文の流れがずっとスムーズになります。慣れてしまえば難しくはなく、むしろそのやりとり自体が食事の楽しみのひとつになるはずです。

海外料理のマナーをもう少し広く知っておきたい方は、「フランス料理のコースの順番とは?料理の流れと意味・マナーをわかりやすく解説」した記事も参考になります。

ワインの注文方法|迷ったらこれでOK

イタリア料理にとって、ワインは食事を引き立てる欠かせない存在です。とはいえ、ワインリストを見ても何を選べばいいか分からないという方も多いはずです。このパートでは、迷わず注文できるシンプルな方法を紹介します。難しく考える必要はありません。

迷ったらヴィーノ・デッラ・カーサで問題なし

ワインに詳しくなくても、ヴィーノ・デッラ・カーサ(Vino della casa)と伝えるだけで大丈夫です。いわゆるハウスワインのことで、そのお店が日常的に出している地元産のワインを指します。価格も手ごろで、料理との相性も考慮されていることが多く、旅行者にとっても選びやすい一択です。 イタリアでは、地元の料理には地元のワインという考え方が自然に根付いています。有名銘柄にこだわるよりも、ハウスワインをさらりと注文するほうが、むしろ食事をよく知っている人の選び方として見られることもあります。

デキャンタのサイズを知っておく

ボトルを1本開けるほどでもない場合は、デキャンタで注文するのが便利です。サイズの目安としては、少量であればクアルティーノ(Quartino・約250ml)、もう少し飲みたい場合はメッゾ・リトロ(Mezzo litro・約500ml)が一般的です。人数や食事のボリュームに合わせて選ぶと、飲みきれずに残すこともなく、ちょうどよい量を楽しめます。 ボトルはグラスの本数が多い場合や、じっくり食事を楽しみたいときに向いています。少人数や軽めの食事であれば、デキャンタのほうが気軽でおすすめです。

給仕に聞くのが一番スマート

最もスマートな注文方法は、給仕に相談することです。料理が決まったら、これに合うワインをと伝えるだけで、その場に合ったものを選んでもらえます。詳しいそぶりを見せようとするより、素直に聞くほうが食事の流れもスムーズで、給仕との関係も気持ちよく保てます。 ワインの注文は難しく考えなくて大丈夫です。ハウスワインを頼む、デキャンタで量を調整する、迷ったら給仕に一言聞く。この3つを知っておけば、たいていの場面は問題なく乗り越えられます。

パスタの食べ方|日本人がやりがちなNGとは

パスタの食べ方は、日本で慣れ親しんだスタイルとは少し異なります。悪気なくやってしまいがちなNG行動がいくつかあるので、事前に知っておくと安心です。現地での食事をより気持ちよく楽しむために、基本的な作法を確認しておきましょう。

スプーンは基本使わない

イタリアでパスタを食べる際、スプーンは基本的に使いません。日本ではスパゲッティをフォークとスプーンで食べるスタイルが広まっていますが、本場ではスプーンを補助として使うのは子ども向けとされることもあり、大人の食べ方としては一般的ではありません。スプーンが出てきた場合でも、パスタには使わずそのままにしておくのが無難です。

ナイフで切るのもNG

パスタをナイフで切って食べるのも避けたほうがよいマナーです。長いパスタはそのままフォークで巻いて食べることが前提とされており、食べにくいからといって短く切るのは本来の食べ方とは異なります。多少うまく巻けなくても、切らずに食べようとする姿勢のほうが自然に映ります。

フォーク1本で巻くコツ

フォーク1本でパスタをきれいに食べるには、皿の縁を上手に使うのがポイントです。皿の端にフォークを当て、少量のパスタだけを巻き取るようにすると安定してまとまります。一度にたくさん巻こうとすると崩れやすくなるため、少量ずつを意識するだけでぐっと食べやすくなります。慣れないうちは多少手こずっても、繰り返すうちに自然と感覚がつかめてきます。

音を立てるのは絶対NG

パスタに限らず、麺類を音を立ててすするのはイタリアでは厳禁です。日本では麺をすする文化がありますが、海外では食事中の不快な音として受け取られることがほとんどです。同席者だけでなく周囲のテーブルにも聞こえることがあるため、意識して静かに食べるよう心がけてください。これだけはしっかり守っておきたいポイントです。

食後のコーヒーはエスプレッソが基本

食事の最後を締めくくるコーヒーにも、イタリアならではの作法があります。何気なくカプチーノを頼もうとして、ちょっとした違和感を生んでしまうことも。現地の習慣を知っておくだけで、食後のひとときがぐっとサマになります。

なぜエスプレッソなのか

イタリアで食後にエスプレッソが選ばれるのは、消化を助けるという考え方が根付いているからです。コース料理でたっぷり食べたあと、濃いコーヒーを少量だけ飲むことで胃の働きを助けるとされており、食後の一杯として長く親しまれてきました。量が少ないぶん胃への負担も軽く、食事の余韻を壊さずに締めくくれるのも理にかなっています。

現地の飲み方

イタリアでは、エスプレッソに砂糖をたっぷり入れて飲むスタイルが一般的です。苦みの強いエスプレッソに砂糖を溶かすと、独特のとろみとコクが生まれ、ぐっと飲みやすくなります。飲み終わったあと、カップの底に残った砂糖をスプーンですくって食べる人も珍しくありません。短時間でさっと飲み干すのが現地流で、長居せずに切り上げるのがスマートな作法とされています。

カプチーノは朝の飲み物

カプチーノは、イタリアでは朝食の飲み物という位置づけです。ミルクをたっぷり使うカプチーノは腹持ちがよく、食事代わりにもなる朝向きの飲み物とされているため、食後に注文するのは現地の感覚では少し場違いに映ることがあります。観光客であれば咎められることはほとんどありませんが、知っているだけで一歩踏み込んだイタリア通の印象を与えられます。 食後のコーヒーにまつわる習慣は、知っていると知らないとでは食事全体の印象がかなり変わります。エスプレッソを砂糖とともにさっと飲み干す。それだけで、イタリアの食卓に少し近づけた気持ちになれるはずです。

食後酒の楽しみ方と注意点

デザートとコーヒーが終わると、食後酒を勧められることがあります。イタリアならではの締めの一杯ですが、慣れていないと思わぬ落とし穴も。楽しみ方と注意点を知っておきましょう。

消化を助ける文化として根付いている

イタリアでは食後酒を、食事の消化を助けるものとして飲む習慣があります。グラッパ(ぶどうの搾りかすから作る蒸留酒)やリモンチェッロ(レモンのリキュール)、アマーロ(ハーブ系の苦味酒)など、種類もさまざまです。食後の会話をゆっくり楽しみながら、少量を味わうのが現地での自然なスタイルです。

度数が高いので要注意

食後酒は口当たりがよいものが多い一方で、アルコール度数はかなり高めです。飲みやすいからとペースを上げてしまうと、会計後に立ち上がったときに足元がふらつく、ということも起こりえます。特にリモンチェッロは甘くて飲みやすいぶん、つい油断しがちです。 少量をゆっくり味わうのが大人の楽しみ方です。食後酒はあくまで食事の余韻を豊かにするもの。無理に飲み干す必要はなく、自分のペースで楽しむのがいちばんです。

お酒が飲めない場合のスマートな注文方法

イタリア料理はワインとセットのイメージが強いですが、お酒が飲めなくても心配はいりません。ソフトドリンクの選択肢も充実していますし、断り方にも気を遣う必要はありません。注文の流れに不安を感じている方に向けて、知っておくと役立つポイントをまとめました。

水の選び方はガスあり・なしを伝えるだけ

着席すると最初に水を勧められることが多く、このときガスなしのナチュラルウォーター(Acqua naturale・アクア・ナトゥラーレ)か、炭酸入りのガス水(Acqua frizzante・アクア・フリッザンテ)かを選びます。どちらか好みのほうを伝えるだけでよく、難しく考える必要はありません。食事中の飲み物として水だけで通すことも、イタリアでは自然なことです。

イタリアの定番ソフトドリンクを知っておく

水以外にもソフトドリンクの選択肢はあります。アランチャータはオレンジ風味の炭酸飲料で、甘さの中に果実感があり飲みやすい一本です。キノット(Chinotto)はビターオレンジを使った独特の苦みのある炭酸飲料で、イタリアならではの味わいを楽しめます。コーラやオレンジジュースが置いてあるお店も多いため、気負わず好みで選んでください。

無理に飲む必要はない

ワインやアルコールを断っても、それを咎められることはありません。体質や好みで飲まない方も多く、自然に断って問題ありません。飲み物の選択は食事の楽しみ方のひとつであって、アルコールを飲まないからといって場の雰囲気を壊すことはありません。自分のペースで、無理なく食事を楽しむのがいちばんです。

絶対NG!イタリアの食事でやってはいけないこと

イタリア料理はカジュアルで気軽に楽しめる一方、知らずにやってしまうと周囲に違和感を与えてしまう行動もあります。悪気がないからこそ、事前に把握しておきたいNGマナーをまとめました。

音を立てて食べる

食事中に音を立てることは、イタリアでもっとも避けるべき行為のひとつです。日本では麺類をすするのは一般的ですが、イタリアをはじめとする多くの国では、食事中の音は周囲への配慮に欠ける行為として受け取られます。パスタはもちろん、スープ類も静かに食べるのが基本です。同席者だけでなく、隣のテーブルにまで聞こえることもあるため、意識して気をつけるようにしましょう。

パスタを切る・スプーンを使う

パスタをナイフで切ったり、スプーンで補助しながら食べたりするのは、イタリアでは子ども向けの食べ方と見なされることがあります。長いパスタはフォーク1本で巻いて食べるのが基本であり、うまく巻けなくても切らずに食べようとする姿勢が大切です。スプーンはパスタには使わず、そのままにしておくのが無難です。

食後にカプチーノを頼む

カプチーノは朝食の飲み物という位置づけが、イタリアでは広く共有されています。食後にカプチーノを注文すること自体は禁じられているわけではありませんが、現地の感覚では少し場違いに映ることがあります。食後のコーヒーはエスプレッソが自然な選択です。知っているだけで、食事全体の印象がぐっと変わります。

酔っぱらう

イタリアではワインなどのアルコールはあくまで食事を豊かにするものとして扱われており、酔うことを目的に飲むのは食の場では歓迎されません。リストランテのような格式あるお店はもちろん、気軽なトラットリアやオステリアでも、前後不覚になるほど飲むのはマナー違反とされています。食後酒も含め、節度を持って楽しむことが大人の振る舞いです。 知らずにやってしまうからこそ、事前に押さえておく価値があります。どれも難しいルールではなく、少し意識するだけで避けられることばかりです。

イタリア料理といえば?人気メニューとイタリア料理の特徴」もあわせて知っておくと、現地での食事がさらに楽しくなります。

まとめ|ポイントを押さえればイタリア料理はもっと楽しめる

イタリア料理のマナーは、決して難しいものではありません。完璧に守ることよりも、食の文化を理解しようとする姿勢と、場への節度ある振る舞いが大切です。お店の種類に応じた服装、注文の流れ、パスタの食べ方、食後のコーヒー。こうした基本を少し知っておくだけで、食事の時間がずっと豊かになります。 知識があるからこそ、肩の力を抜いて楽しめる。それがイタリア料理の本来の姿でもあります。

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