スーパーや通販サイトで、土用(どよう)の丑(うし)の日としてウナギを販売しているのを目にしたことがある方も多いでしょう。
しかし、なぜ土用の丑の日にウナギを食べるのか、疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
そこで、土用の丑の日の由来や、土用の丑の日はいつなのか詳しく紹介します。
目次
土用の丑の日とはいつのこと?
土用の丑の日とは、立春・立夏・立秋・立冬前のおよそ3週間を指します。
また、昔は干支で日にちを数えていたため土用の丑の日は土用の3週間のうちに訪れる丑の日のことです。
土用は、1年毎に異なるため土用の丑の日も毎年異なります。
土用の丑の日は、夏だというイメージを持つ人も多いですが、実際には立春・立夏・立秋・立冬それぞれで土用の丑の日があります。2021年は、春が4月23日、夏が7月28日、秋が10月20日と11月1日、冬が1月17日と1月29日です。土用の期間中に土用の丑の日が2回ある秋と冬に関しては、最初の土用の丑の日が一の丑、2回目の土用の丑の日が二の丑と呼ばれます。
なお、土用の丑の日は、季節が変わる日という意味であり曜日とは無関係である点に注意しましょう。
土用の丑の日の由来
基本的に、1年に最低4回ある土用のなかで、ウナギを食べるのは夏の時期だけです。
理由は諸説あるものの、最も有名な由来は、夏にウナギが売れずに悩んでいたウナギ屋が、平賀源内に相談し、平賀源内が今日は土用の丑の日という貼り紙をすることをすすめたというものです。
ウナギは冬に旬を迎えるため、冬眠するために栄養素を体に溜めている秋~冬にかけてが美味しいとされています。そのため、夏の時期は旬ではなく、ウナギが美味しくないため売れませんでした。
貼り紙をしたところウナギが売れ、ほかのお店でも貼り紙をするようになり、土用の丑の日はウナギを食べるという習慣が広まったといわれています。
さらに、丑の日の頭文字の「う」が付いている食材を食べると、夏の暑さに負けずに過ごせるというのも、ウナギが食べられるようになった理由です。
ウナギのほかに、梅干しやうどん、馬肉などの食べ物を食べる風習もありましたが、近年では地方の一部でのみ残っている習慣だといわれています。
なお、現代ではウナギの養殖が行われており、1年を通して品質が良いウナギを食べられるようになっています。
ウナギの栄養素
土用の丑の日に食べられているウナギは、脂質やタンパク質が豊富で、ミネラルやビタミンなどのバランスも良く、非常に栄養価が高いことが特徴です。
そのため、夏バテ防止や季節の変わり目で、体調を崩しやすい時に食べられています。
脂質に含まれている栄養素
ウナギの脂質には、EPDやDHAといった悪玉コレステロールの減少や、善玉コレステロールの増加作用が期待でき、生活習慣病にも役立つとされています。
なお、DHAは脳の発育をサポートする作用、EPDはアレルギー症状の軽減に效果が期待できる栄養素です。
レチノールで免疫力向上が期待できる
ウナギに含まれるレチノールは、免疫力向上や体内に入る細菌への抵抗力向上や、皮膚細胞の活性化などに作用します。
ウナギの肝に含まれているものの、肝は消化しにくいため、一部の機能が低下している方や小さな子供は食べないほうが良いでしょう。
土用の丑の日に食べたいウナギ以外のおかず
土用の丑の日には、ウナギのほかにも付け合わせを用意するのがおすすめです。どのような付け合わせがウナギに合うのか、主なメニューを紹介します。
酢の物
ウナギの味が濃いため、酸味がある酢の物を合わせると良いでしょう。タコやきゅうりなど、酢の物にする具材をアレンジして、自分や家族好みのものを作りましょう。
サラダ
サラダは栄養バランスを整えるためにも用意するのがおすすめです。特に大根を使ったサラダは歯ごたえが良く、ふっくらとしたウナギとの相性も良いでしょう。
肝吸い
ウナギには肝吸いを合わせるのがおすすめです。ほかにも、味噌汁やお吸い物など、汁物を合わせると良いでしょう。汁物は、濃い味のウナギに合うように、あっさりとした味付けにすることもポイントです。
卵焼き
だし巻き卵にウナギを入れる、う巻きが有名なように、ウナギと卵は非常に相性が良い食材です。だし巻き卵にウナギを入れても良いですが、うな丼とだし巻き卵を別で用意するのもおすすめです。
土用の丑の日に食べるウナギ以外の食材
土用の丑の日は、ウナギを食べることが一般的ですが、ウナギ以外にも様々な食材を食べる風習があります。
しじみ
土用の丑の日にしじみのお吸い物や、味噌汁を飲むことが多いです。また、ウナギと同様に栄養素が高く、肝機能向上作用が期待できるため、夏に栄養を補うために食べる地域があります。
お餅
土用の丑の日に食べるお餅は、小倉を潰し、もち米を包んで作ります。土用餅はおはぎではなく、「土用餅」として食べられています。ウナギ料理を食べた後のデザート、口直しとして食べるのがおすすめです。
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