「腹八分」とか「腹八分目に医者いらず」という言葉を耳にしたことはあっても、詳しい意味を知らないという方も多いのではないでしょうか。そこで、腹八分に医者いらずの言葉の意味と、健康を意識した食事の摂り方について解説します。
目次
腹八分目に医者いらずとは?
腹八分目に医者いらずの意味とは、「健康を維持するために、満腹になるまで食事を摂らず八分目程度で食べるのをやめたほうが良い」という意味です。八分目とは、つまり満腹を10としてときの8までということです。
昔の人は、「鶴が長生きするのは、1度にたくさん食べないから」という考え方をしており、「腹八分目に医者いらず」の話が広まりました。
ちなみに「腹八分目に医者いらず」という言葉には続きがあって、いわく「腹六分目で老いを忘れる、腹四分目で神にちかづく」となるそうです。そう聞くと、腹八分目がベストというわけでもなさそうですが、6分や4分と比べて現実的な目標として設定しやすい点が、「八分目」がこれほど人口に膾炙した理由なのかもしれません。
腹八分目は医者いらずは本当なのか?
人間が摂取した食べ物は、胃腸で消化・吸収されます。しかし、食べ過ぎたり飲みすぎたりといったことを繰り返していると、胃腸に負荷がかかり続けるのです。
食後に胃がもたれるといった感覚がある場合には、胃の動きが鈍くなって消化に悪影響を及ぼしている可能性があります。そのため、「腹八分目に医者いらず」という言葉は本当だといえるでしょう。
ただし、胃の働きが低下する原因は、食べ過ぎたり飲みすぎたりすることだけではなく、ストレスが原因の可能性もあるでしょう。食べ過ぎや飲み過ぎを控えることだけではなく、精神的なストレスを溜めていないかについても確認することが大切です。
腹八分目を見極める方法
どのくらいの感覚になれば「腹八分目」なのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
食事をしていると「少しお腹が膨れてきた」と実感する瞬間があります。少しお腹が膨れてきたと感じても、「まだ食べられる」と考え、さらに食べ進める方が多いでしょう。
しかし、実際に胃の中に食べ物が詰まった状態になってから脳が「満腹だ」と認識するまでには、若干の時差があります。最初に「少しお腹が膨れてきた」と感じた際に、数口食べて食事を終えることが重要です。
「もう少し食べたい」と感じても、数口食べて食事を終わりにすると、時間が経過してから「実際には満腹になっていたのだ」と実感できるはずです。
腹八分目に抑えるための食べ方のコツ
食べ過ぎないように腹八分目に抑えるためには、スマートフォンアプリを活用したり、あらかじめ食べる量を決めたりする方法が有効です。腹八分目に抑えるための具体的な方法を紹介します。
スマートフォンのアプリで食事を記録する
腹八分目に抑えられず食べ過ぎてしまうという場合には、自分がどのくらいの量、何を食べたのか管理できていないことが多いです。食事の内容を日記のように記録できるアプリや、写真を撮影して記録しておけるアプリなどがあります。
自分が使いやすいアプリを活用して、食べたものを記録すると良いでしょう。また、InstagramやTwitterなどSNSに写真をアップしたり、ブログを書いて記録したりといった方法も有効です。
食事の時間を空けずに3食食べる
起床した直後は食欲がなく、朝食をとらないという方も多いでしょう。しかし、朝食は野菜ジュースやフルーツ1つでもよいため、食べることが大切です。また、ランチタイムに十分な食事の時間がとれないほど忙しくても、おにぎりやサラダなど簡単に食べられるものを摂取するようにしましょう。
さらに、夕飯が遅い時間になるという場合には注意が必要です。昼食から夕食までの時間が空くと、夕食は食べ過ぎる可能性が高いためです。夕食の時間が遅くなる方は18時頃に軽食をとり、夕食は糖質が少ない食事や、食物繊維やタンパク質が多く含まれる食事を摂るように心がけましょう。
食べる量を決める
食事の際には、食べる分だけを皿に盛ります。最初に食べる量が決まっていると、食べ過ぎを予防できるでしょう。大皿から取って食べるスタイルだとついつい食べすぎてしまいます。決めていた量で満腹感を得られるよう、しっかりと噛んで時間をかけて食べることも大切です。
コルセットを使う
コルセットもしくはウエストベルトを使って、体を締め付けて食べ過ぎを予防する方法もあります。ただし、無理に体を締め付けすぎないようにしましょう。
他にも、緩いパンツではなくジャストサイズのパンツを履けば食べ過ぎると「きつい」と感じるため、自然と食べ過ぎを防ぐことにつながります。また、ベルトの穴を1つきつくするだけでも意識が変わるでしょう。実際にはベルトを1つゆるめる人の方が多いはずですが。
ただし、体調が悪いときや苦しいと感じたときには、無理をしすぎないよう注意しましょう。
十分な睡眠時間を確保する
睡眠不足になると、食欲を抑制するホルモンが減り、食欲を増進させるホルモンが増えます。常に睡眠不足を感じている人は、食欲を増進させるホルモンが過剰に分泌され、食べ過ぎてしまうことが多いです。
どの程度の睡眠時間を取れば良いかどうかは人によって異なりますが、慢性的な睡眠不足にはならないよう生活習慣を正しましょう。
食材を工夫してかさ増しする
こんにゃくや寒天などを料理に取り入れて、量をかさ増しする方法もおすすめです。たくさんの量を食べたいものの健康面が気になるという場合には、ヘルシーな食材を活用して満足感を得ると良いでしょう。
味がついているこんにゃくや寒天ゼリーを使用すると、食感と味の変化を楽しめます。
ほかにも、おからは胃の中で膨らむため満腹感を得やすく、腹八分目に抑える効果が期待できます。
キノコ・豆類を摂取する
豆類とキノコ類のほか、たんぱく質が多く含まれてる食材は、糖質やカロリーの過剰摂取を予防し、満腹感を得られることが特徴です。
健康面を考えると、食物繊維は若干多く摂取しても食べ過ぎにはならず、カロリーを摂取しすぎることもなく満足感がある食事になるでしょう。
食物繊維は食事をする際、最初に口にすると血糖値の急上昇を防ぐ効果も期待できます。特に水溶性食物繊維は血糖値の上昇を抑える効果が期待できるため、海藻類を最初に取ると良いでしょう。
「腹八分目に医者いらず」を実践しよう
「腹八分目に医者いらず」は、「満腹になるまで食べないことによって健康を維持できる」という意味です。腹八分目に抑えるためには、自分が満腹になったことを見極めること、慢性的に食べ過ぎていないかを把握する必要があります。
腹八分目では満足できないという場合は、かさ増しをしたり栄養価が高い食事を摂取したりする方法が有効です。
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