旧正月とは? 韓国や中国など海外の文化や風習

2022.01.20

海外から日本に訪れる観光客の数が増え、日本では中国や韓国の影響を受けて「旧正月」というワードを耳にする機会が増えました。中国、韓国、ベトナムといった地域では、お正月よりも旧正月が重要視されており、大きなイベントのひとつです。
それぞれの国で年末に連休がありますが、お祝いの方法は国ごとに異なります。
そこで、中国、韓国など海外ではどのように旧正月を祝うのか、日本ではなぜ旧正月がポピュラーではないのかを解説します。

旧正月とは?

旧正月とは、旧暦で見た際のお正月を指し、年ごとに日にちが異なります。新暦で2月19日頃(二十四節気の雨水)の直前の新月(朔日)であり、新暦で見ると年ごとに1月22日〜2月19日までの期間で変動することが特徴です。
なお、月の満ち欠けをベースにした旧暦の場合、2022年は2月1日火曜日、2023年は1月22日日曜日が旧正月です。なお、新月を元日として扱う新年を大正月と呼び、15日の満月(望の日)を小正月と呼びます。

中国の旧正月の祝い方

中国の旧正月は春節と呼ばれ、家族全員で過ごします。連休の初日や最終日には、日本のお正月と同じように帰省ラッシュが発生することが一般的です。大晦日から元旦は打ち上げ花火や爆竹などで盛大にお祝いし、大晦日は家族で中国の伝統料理を食べます。
さらに、紅包(ホンハオ)と呼ばれる袋にお金を入れ、子供や目下の人にお年玉を渡す風習もあります。旧正月は様々な地域でイベントが開催されており、獅子舞いや龍の舞などを鑑賞できることが特徴です。
また、屋台も出て子供から大人まで参加できるイベントも行われます。中国の旧正月は一週間あり、海外に旅行する方も非常に多いです。

韓国の旧正月の祝い方

韓国は陰暦の1月1日が旧正月であり、新暦の現代では陰暦を置き換えるため、毎年旧正月の日にちが異なります。例えば、2022年は2月1日が韓国の旧正月当日で、1月31日と2月2日は休日です。
韓国の旧正月は近所の人や親族と挨拶をしたり、掃除をしたりすることが一般的です。近年では連休に旅行をするケースも増えており、旧正月の過ごし方は変化しつつありますが、一部には昔からの風習も残っています。
韓国の旧正月では、気持ちを一新するために洋服や靴、靴下など全て新しいものに交換する風習があります。韓国の旧正月に着用する洋服はソルビムと呼ばれ、子供は袖が赤青緑白ピンク黄色といったカラフルな模様になっているセットンチョゴリやチマチョゴリを着ることが多いです。セットンのデザインには無病息災や厄除け、長寿などの意味が込められており、近年では伝統的なデザインではなく個性的なデザインのものも販売されるようになりました。
また、近所の人達や親族で歳拝(セベ)という挨拶を交わします。目上の人には順番におじぎをして、お祝いの意味がある徳談(トッタン)という言葉を交わす文化があります。挨拶が終わったら子供にお年玉を手渡しますが、成人した子供から親にお年玉を渡すことが特徴的です。

台湾の旧正月の祝い方

台湾の旧正月も中国と同じく春節と呼ばれており、一週間程度の連休です。海外旅行に行ったり帰省したりする人が多いため、渋滞が起こるのも日本と同じです。年貨大街(ニィェフォダージェ)という旧正月限定の製品を販売する市場が開かれ、問屋街は観光客が多く訪れる名所にもなっています。

ベトナムの旧正月の祝い方

ベトナムの旧正月はテトと呼ばれており、公共機関やお店が休みになります。ベトナムは休日が少なく、旧正月の連休は1年間で最も大きなイベントだといえるでしょう。
街は、ベトナムのテーマカラーでもある金と赤で飾り付けられ、大晦日に花火が打ち上げられて非常に賑わいます。

マレーシアの旧正月の祝い方

マレーシアは中国の移民が多いため、旧正月を「チャイニーズニューイヤー」と呼ぶことが特徴です。旧正月の期間は街中が赤いカラーで飾られ、獅子舞を鑑賞したり爆竹を鳴らしたりといった文化があります。

日本で旧正月がポピュラーではない理由

アジア圏のなかでも、日本には旧正月を祝う文化がありません。しかし、一部の地域では旧正月を祝うことがあります。そこで、なぜ日本では旧正月を祝う文化がないのか、どこで旧正月を祝っているのかを紹介します。

旧正月を祝わない理由とは

日本でも旧暦を使っていた時代は、正月を旧暦でお祝いしていました。新暦になっても旧暦をベースにした風習や文化は残っていますが、旧正月だけ祝わなくなった理由は明確にはわかっていません。明治時代に旧暦から新暦になることが決定してから、1か月も経たずに施工されました。すぐに新暦に変わった理由のひとつとして、翌年うるう月が入り、1年間が13ヶ月になるため、13回の給料を払うのが難しいという財政面での理由があったといわれています。

沖縄では旧正月を祝う地域がある

沖縄は昔からの文化や風習を大切にしており、旧正月をお祝いする文化が残る地域があります。お正月の飾りを旧正月まで飾っておいたり、床の間や仏壇にお餅や赤飯、水、米、酒、みかんなどをお供えすることが多いです。沖縄で祝う旧正月は休日ではないものの、沖縄の伝統料理をメインにお正月料理を食べてお祝いします。

寺院や神社ではお祭りをすることがある

寺院や神社では、旧正月に歳旦祭と呼ばれるお祭りが行われることがあります。初詣に参拝する方は新暦のお正月が多いため、お正月のお祭りを2回実施するところも多いです。
しかし、新暦のお正月よりも旧正月に初詣をしたほうが良いと考える寺院や神社もあるため、「良い1年にしたい」という場合には旧正月にも参拝してみましょう。
また、旧正月のほか節分にお祭りをするケースもあります。節分のお祭りはお焚き上げをすることが多く、お札やお守り、しめ縄を燃やします。

日本でも旧正月をお祝いしてみよう

日本を除き、アジア圏では旧正月を大きなイベントとしてお祝いしています。日本では旧正月をお祝いする風習はないですが、沖縄のほか、横浜や神戸の中華街では旧正月を祝うイベントが行われることもあります。
海外の風習を真似して、旧正月をイベントとして楽しんでみるのもおすすめです。
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