ワインを買うときはここで選んで!初心者向けの選び方を紹介します

2021.06.03

フレンチには欠かせない存在、ワイン。ですが、独特の渋みがあって飲みにくい、種類がありすぎて選べない…そんなお悩みも多いのではないでしょうか。

ワインはワイン選びの専門職・ソムリエやソムリエールが存在するほど奥深い世界です。その分、楽しみ方もいろいろ。今回はワインの選び方についてご紹介します。

色で選ぶ

まずはワインをわかりやすい色から選んでみましょう!

赤ワイン

発酵させた黒ブドウを皮ごと潰して作るワイン。ブドウの皮や種も一緒に潰して使うので、独特の渋みが出るのが特徴です。

産地や製法、発酵年数などによる個性も他の色のワインに比べて出やすく、飲み比べがとても楽しいワインです。

白ワイン

白ブドウの果汁を発酵させて作るワインです。皮や種は初期段階で除いてしまうので、渋みが出ず、すっきりとした飲み口になります。赤ワインが苦手という方も比較的飲みやすく、淡白な和食などにも合わせやすいワインです。

ロゼワイン

きれいなピンク色のワインです。赤ワインと同様に作るものの皮や種は一緒に潰さずに取り除いたり、白ワインと同様の方法で作るものの白ブドウではなく黒ブドウを使うなど、いくつか製法があります。

ロゼワインは赤と白の中間の性質を持ちますが、製法によって赤寄りの味わいになったり、白寄りになったりします。

スパークリングワイン

炭酸ガスが入ったワインです。炭酸ガスはブドウがアルコール発酵するときに副産物としてできるものを、密閉容器で製造することで閉じ込めています。通常のワインでも炭酸ガスは生産されますが、樽で作るため、寝かせているうちに空気中へ逃げてしまうのです。

多くのスパークリングワインは白ですが、赤やロゼもあります。

産地で選ぶ

ワインを選ぶ重要項目、産地。代表的な5つの産地を紹介します。

フランス

ワインといえば、もちろんフランス!フレンチのフルコースにもワインが欠かせません。

ブルゴーニュ、プロヴァンス、ロワール、ボルドーなど、フランス各地にワインの名産地があり、個性豊かなワイン作りを行っています。

イタリア

イタリアも古くからワインの生産が盛んな国です。イタリアワインの特徴は多様性といわれます。南北に長い地形を持ち、しかも北部は元々ミラノ公国やヴェネツィア共和国など別の国であった歴史をもつため、それぞれに特色あるワイン作りが行われてきました。

魚介類に合うもの、水牛のチーズに合うものなど、料理によく合う個性豊かなワインが生産されています。

スペイン

情熱の国スペインでは、酒精強化ワインと呼ばれるアルコール度数の高いワインが名産。リキュールを加えたカヴァワイン、極甘口のシェリー酒などが有名です。

チリ

最近はスーパーのワインコーナーでもよく見かけるチリワイン。ワイン造りの歴史は浅い国ですが、安価なのに高品質、身近で手に入りやすいワインの産地として人気になっています。

日本

日本でもワインは生産されていて、繊細な味わいが人気になっています。北海道から九州まで多くの都道府県でワインが生産されていますが、なかでも山梨の甲州ワインが人気です。

飲み口で選ぶ

食べ物との相性を選ぶ上でとても大切になる飲み口。赤ワインとそれ以外のワインで表現が異なります。ラベルに記載があるはずなので、購入時に確認してみてください。

フルボディ・ミディアムボディ・ライトボディ

主に赤ワインで使われる表現です。エスプレッソのように濃厚でどっしりした飲み口のワインをフルボディ、麦茶のようにぐびぐび飲めるような飲み口のワインをライトボディ、中間のものをミディアムボディと表現します。

ボディは熟成時間やブドウの種類、アルコール度数などによって変化します。合う食べ物を選ぶときの大事な指標になります。

辛口・甘口

白ワイン、ロゼワイン、スパークリングワインでは、日本酒と同様に辛口・甘口という表現をします。

ブドウに含まれる果糖が全て分解されるまで発酵させたものが辛口、少し糖分が残った状態で発酵を止めたものが甘口です。飲み口が異なるため、相性の良い料理も異なります。

一緒に食べるもので選ぶ

ワインと食事の取り合わせを「マリアージュ」といいます。ワイン単体ではあまり好みでないという方も、よく合う食事と一緒に味わってみると、とても美味しく感じることも。ぜひ組み合わせを楽しんでみてください。

肉料理

一般的に「肉料理には赤ワイン」とよく言われます。とはいえ、肉料理とひとくちに言っても牛・豚・鶏・ジビエ、調理方法もグリル・煮込み・塩漬けとさまざまです。

合わせ方のポイントとしては、料理の濃厚さとワインのボディを合わせること。牛のほほ肉の煮込みのようなこってりした料理にはフルボディの赤ワイン、ハムのような比較的淡白な料理にはライトボディの赤ワインやロゼワインなどが合いやすいです。さらに淡白な鶏胸肉やささみには、白ワインが合います。

魚料理

「魚料理には白ワイン」と一般に言われますが、魚の種類にもよります。

白身魚のカルパッチョやタコの唐揚げのようなレモン汁が合う料理には辛口の白ワイン、ヒラメのポワレのような繊細な味わいの料理には甘口の白ワインが合います。

さまざまな魚を混ぜて使うブイヤベースには赤と白の特徴をあわせ持つロゼワイン、マグロやカツオなど赤身の魚にはライトボディの赤ワインを合わると、魚の臭みを打ち消して旨味をアップさせてくれます。

チーズ

ワインのお供として欠かせない存在、チーズ。チーズ単体だとカビの風味やアンモニア臭が強すぎて食べにくいものでも、合うワインと一緒だと上手く調和して、とても美味しく感じることもあります。

チーズは産地や風味など、どこかしらワインと似た特徴をもつものを合わせるといいと言われます。癖の強いイタリア産の青カビチーズ「ゴルゴンゾーラ」には渋みの強いイタリア産の赤ワイン、フランス北部の白カビチーズ「カマンベール」には、同じ地方で生産される甘口の白ワインがよく合います。

スイーツ

ワインに合うスイーツの代表選手が、マスカルポーネチーズをたっぷり使うティラミスです。特にイタリア伝統のマルサラワインと相性が良く、ティラミスの香りづけにもよく使われます。他にもベイクドチーズケーキやレアチーズケーキなど、チーズを使ったスイーツはワインと相性がいいことが多いです。

フルーツタルトなどフルーツをたっぷり使ったケーキも、ワインと相性のいいものが多いです。ぜひフルーティーなワインを合わせてみてください。

これはNG!ワインの味を損なう行動

ここからは自宅でワインを味わうときのNG行動を紹介します。

栓を抜いた後、放置する

基本的には賞味期限のないワインですが、開栓後は別。ワインは栓を抜いた瞬間から新鮮な空気に触れ、どんどん酸化して味が落ちていきます。栓を開けたら、できるだけ空気に触れないよう保管し、2〜3日以内には飲みきるようにしましょう。

最悪、酸化が進んでワインビネガーになってしまいます。

ワインを振る

お祝いなどではわざとシャンパンを振って泡を出すシーンもありますが、味を楽しみたいならワインは振ったり揺らしたりしないようにします。ワインを移動させるときも、なるべく揺らさないようにして運びます。

コルク栓のワインを立てて保管する

コルクは水分を含むと膨張し、乾燥すると縮む性質があります。ワインを立てて保存してしまうと、コルクが乾燥して縮み、隙間から空気が入ってワインを劣化させてしまいます。

コルクで栓をしているワインは必ず横にし、コルクが常にワインに触れている状態で保管しましょう。

自宅でワイン選びを楽しもう

どっぷりとはまってしまう人も少なくないワイン。あまり飲み慣れていないという方は、新種の「ボジョレー・ヌーヴォー」や、日本酒にも似た飲み口の白ワインから少しずつ飲んでみるのがおすすめです。

ぜひマリアージュを楽しんで、食の楽しみを広げてくださいね。

 

出張シェフサービス「シェフくる」には、お料理にぴったりのワインを選んでくれるシェフが多数在籍しています。フレンチのみならず、イタリアンやお寿司でもワインを合わせてくれるシェフもいるので、ぜひマリアージュを楽しんでください。

元ワインバルの料理長 千葉雅史シェフのシェフページ

お寿司×スパークリングワインのメニューを提供 古旗翔シェフのシェフページ

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