K‐POPや韓国ドラマの影響で韓国に親近感を抱く人が増えています。
エンタメだけではなく、韓国の特徴的なものの一つに「韓国料理」があります。キムチやチヂミなど、日本の食卓でもおなじみなものが増えています。
しかし、韓国の食事マナーに詳しいという人は、それほど多くないかもしれません。韓国の食事マナーには、日本のそれとは異なるものがたくさんあります。韓国に旅行する、韓国の人と食事をする機会があるのであれば、韓国の食事マナーについてもぜひ知っておいた方が、コミュニケーションを深める意味でも効果があるでしょう。
この記事では、韓国の食事マナーのなかでも特に押さえておきたい基本のマナーや、日本と大きく異なるマナー、について紹介します。
韓国の食事マナー 押さえておきたい7つのポイント
まず、韓国の食事マナーのなかでも基本となるものを紹介します。
目次
箸を右、スプーンを左に置く
日本の場合は食事をする際には箸を料理の手前に横向きに置きますが、韓国では箸とスプーンを縦に置くのがマナーです。また、箸は右、スプーンを左に置きます。
韓国ではスプーンでごはんと汁物、箸でそれ以外の料理を食べるのが一般的です。
箸はテーブルに置く
箸やスプーンを持ち替えるときや飲み物を飲む際には、箸はテーブルの上もしくは箸置きに置きましょう。食器の上に箸やスプーンを置かないよう注意が必要です。食器に箸を置くのは渡し箸といって実は日本でもNGなマナーになります。
好きな料理と温かい料理は右に置く
汁物のような温かい料理や、自分が好きな料理は右に置くことがマナーです。韓国では温かい食べ物を冷めないうちに食べることが重視されるため、冷たいものと温かいものは分けて置きます。また、食べやすいよう箸に近い場所に置くことが食事マナーとされます。
なお、副菜やキムチは左側に置きます。
取り箸を使わない
韓国では、一人ひとりに料理を提供するのではなく大皿で出して食事をすることが一般的です。大皿から取り分けて食事をする際には、取り箸を使わず自分が使っている箸で取り分けます。
また、小皿に取り分けることなく直接食べることも多いです。家族で食事をするときはもちろん、知人と食事をする際にも取り箸や小皿は使用しません。
お皿を持ち上げない
韓国では、お皿を持ち上げないで食事をすることがマナーです。小さな茶碗でも、お皿を持って食べるのはマナー違反になるため、左手はお皿に添えて箸やスプーンを使って食べるようにしましょう。
このマナーの起源については諸説あるようですが、韓国では日本と違ってステンレス製の器が使われることが多く、温かい食べ物の場合に手に持つと単純に熱いから、というのが理由のようです。
目上の人から箸をつける
韓国では、目上の人に敬意を払うために、目上の人が箸をつけたのを確認してから他の人が食事をするのがマナーです。
また、目上の人が食事を終えたら、年下の人は食べている途中であっても箸を置かなければなりません。なお、年下の人が先に食事を終わらせるのはマナー違反です。
お酒を飲んでいる姿を隠す
年長者とお酒を飲む際には、年長者にお酒を飲んでいる姿が見えないように隠すのがマナーです。自分の目の前に年長者が座っているのであれば、横を向いて口元を手で隠しましょう。
口元を隠しながらでは飲みにくいと感じるのであれば、少し後ろを向くようにして飲む方法でも問題ありません。
日本ではマナー違反でも韓国では問題ない食事マナー
韓国では日本と同じように箸を使用し、主食は米ですが、日本とは違う食事マナーがあります。日本ではマナー違反になるような行為でも、韓国ではマナー違反にならない場合があります。
韓国の方と食事をする際に驚かなくて済むよう、日本と韓国で異なる食事マナーをチェックしておきましょう。
渡し箸をする
日本では火葬の際に骨を箸で渡す習慣があるため、食事中に渡し箸をするのはマナー違反です。しかし、韓国には骨を箸で渡すといった文化はないため、普通に渡し箸をすることがあります。
食べ物を残す
日本では、食べ物を残すのは料理をした人や食材に対して失礼にあたるためマナー違反ですが、韓国では料理を残さずに食べると「足りなかったのでは」と思われてしまうため避けられます。料理は一口分残すようにしましょう。
座る際には立て膝もしくはあぐらをかく
椅子とテーブルで食事をするのではなく床に直接座る場合には、女性は立て膝、男性はあぐらをかくことがマナーです。
韓国では正座は罰を受けている時の姿勢であるため、食事中に正座をすることはありません。
女性は韓服を着ることが習慣だったため、韓服が美しく見えたり動きやすかったりすることから、立て膝をするのがマナーになったとされています。
日本の場合、男性があぐらをかくことはマナー違反ではありませんが、立て膝で食べるのは行儀が悪いとされており、日本とは大きく異なる食事マナーのひとつですね。
外国の食事マナーに興味を持ってみよう
食事は人間の基本的根源的な行動であり、その国独自の文化が色濃く残っていることが多いです。外国について知る時は、その国の食文化について調べてみることをおすすめします。
たとえば、韓国語やその他の国で「いただきます」はなんと言うのか、「ごちそうさま」に類する言葉はあるのかなど、ふと考えると気になることがいろいろとあります。
国ごとの食事マナーもフランスやイタリアのものは有名で知っている人も多いですが、今回の韓国や中国にも独自の食事マナーがありますし、豪快にハンバーガーにかぶりついているイメージの強いアメリカにも、特有の厳しい食事マナーがあります。
さて、韓国の食事マナーは日本と異なるものが多いため、食べ方の違いに驚いたり、自分がマナー違反になったりしないように、基本の食事マナーを押さえておくことが大切です。また、自宅に韓国の方を招いて食事をする際にも、韓国の食事マナーを理解しておくと誤解を生まずに済むでしょう。
シェフくるは、シェフが食材持参でお宅を訪問し、目の前で料理してふるまってくれるサービスです。外出が難しい方でも自宅で気軽にプロの味が楽しめると話題です。登録されているシェフの料理を見ているだけでも気分が上がります。各国の料理を得意とするプロのシェフも在籍していますので、シェフくるのシェフを呼んで、その国の食事マナーを実地で体験してみてはいかがでしょう。