「フランス料理」ってどんな料理?代表的なメニューはこれ!

2020.12.11

「フランス料理」と聞いて、どんな料理を思い浮かべますか?「正直フランス料理とイタリア料理の区別が曖昧…」という方も多いのではないでしょうか。

ですがフランス料理は中華料理、トルコ料理と並ぶ世界三大料理のひとつ。農業大国であるフランスには、素材の味を活かした素朴な家庭料理から格調高いものまで、さまざまな料理があります。

フランス料理の代表格やフランス発祥の料理をリストにしてみました!

フランス料理とイタリア料理の違い

フランス料理とイタリア料理を見分けるには、まずはコースについているのがパンなのかパスタなのか見てみましょう。基本的にフレンチならパン、イタリアンならパスタがついているはずです。

あとはソースを見てみてください。フランス料理はベシャメルソース(ホワイトソース)などバターを使ったソースや、デミグラスソースのような手の込んだ濃厚なソースを使うことが多いです。一方、イタリア料理はトマトかオリーブオイルがベースになった比較的シンプルなソースが多いです。

フランス料理は近隣諸国の影響も大きく受けている

フランス料理とイタリア料理の見分け方を紹介しましたが、フランスは隣国のドイツ、イタリア、スペイン、スイス、オランダ、ベルギー、ルクセンブルクと陸続きになっている国です。特に東のドイツ、南のイタリア、西のスペインとは接している面積も広く、食文化の影響を大きく受けているため、境界線が曖昧なこともしばしば。イタリアのパスタがコースに混み込まれていたり、スペインのバスク料理の代表格「生ハム」がオードブルに入っていたりすることも多いです。

シェフ側としても、フランス料理店とイタリア料理店の両方で修行しているケースがあり、料理のジャンルを分けずに「西洋料理」として提供していることも多いです。

フランスの代表料理・前菜編

ここからはフランスの代表的な料理をフルコース形式で紹介します。

フランス料理の前菜といえば、エスカルゴやエシャロットを思い浮かべる方も多いのでは?日本人にとってなじみ深い料理もたくさんあります!

前菜して出される料理や、家庭料理の1品として出されることが多い料理を紹介します。

1.テリーヌ


写真:おうちランチ女子会-鵜沢 翔太シェフ

型に野菜やひき肉などを詰め、美しい断面を楽しむ「テリーヌ」。華やかな見た目で、フルコースの前菜としては欠かせない存在です。

2.ニース風サラダ

カジュアルフレンチでよく登場する「ニース風サラダ」は、南仏プロヴァンス地方の都市ニース発祥のサラダ。トマト、インゲン、ゆで卵、アンチョビ、オリーブなどを使った具だくさんのサラダです。

3.グラタン

イタリアと国境を接したフランス南東のドーフィネが発祥といわれるグラタン。フランス料理では珍しく、パスタ「ペンネ」をたっぷり使った料理です。

4.ガレット

修道院モン=サン=ミシェルが有名なフランス北西部発祥の「ガレット」。この地方では土地が痩せて小麦の生産が難しかったことから、そば粉を使ったガレットがよく食べられていました。そば粉ではなく小麦粉を使ったクレープもフランス発祥です。

5.ラタトゥイユ

ナスやズッキーニ、トマトなど夏野菜をどっさり入れた煮込み料理「ラタトゥイユ」は、農業大国フランスの家庭料理。ちなみに、見た目も中身もそっくりな「カポナータ」はイタリア料理です。

フランスの代表料理・パン編

農業大国であるフランスでは、パンの種類がとにかく豊富!日本でもなじみのあるフランス発祥のパンを見てみましょう。

1.バゲット

日本で「フランスパン」としておなじみのバゲット。長い棒状のものをバゲット、短いものをバタールと呼びます。そのまま食べて美味しいのはもちろん、スープを吸わせたりソースをつけたり、他の料理をより美味しく味わうためにも欠かせない存在です。

2.パン・ド・ミ

パン屋さんで美味しそうな食パンを買ったら、商品名が食パンではなく「パン・ド・ミ」になっていた…。そんな経験がある方もいるのでは?「パン・ド・ミ」は食パンのように薄皮で中身がふんわりしているタイプのパン全般を指し、サンドイッチ用のパンとして、後述するクロックムッシュやクロックマダムを作る際にも使われます。

3.ブリオッシュ

水の代わりに牛乳を使う菓子パンのことです。他のパンに比べて卵や砂糖もたくさん使うので、甘くてふんわりした食感に。

4.クロワッサン

パン生地にバターの層をはさんで作る、サクサクとした食感が魅力のクロワッサン。フランス語で三日月をあらわす「le premier croissant(ル プルミエ クロワッソン)」が名前の由来で、三日月型に作るのがならわしです。

5.クロックムッシュとクロックマダム

おしゃれなカフェのメニューで見かけるクロックムッシュとクロックマダム。ともにホットサンドの一種で、パリのオペラ座近くにあるカフェ発祥とされています。

トーストにハムとチーズをはさんで両面をカリッとするまで焼き、ホワイトソースをたっぷりかけたものがクロックムッシュ。クロックムッシュの上に目玉焼きをトッピングしたものがクロックマダムです。

フランスの代表料理・スープ編

パンと一緒に供されることが多いスープ。バケットにたっぷりしみこませて食べてみてください!

1.ポタージュ

フランス料理のフルコースをいただくとき、高確率で登場するのがポタージュです。ミキサーにかけた野菜を水や牛乳でのばしたスープで、野菜の優しい甘みをダイレクトに感じられるのが魅力です。

2.コンソメスープ

たくさんの野菜や脂身の少ない肉類をじっくり煮出し、こして作るコンソメスープもフランス発祥。見た目はシンプルなものの、澄んだ黄金色のスープに仕上げるには膨大な手間を要するスープです。

3.ポトフ

フランスの家庭料理、ポトフ。日本でいう「煮物」や「おでん」のような存在の料理で、牛肉やタマネギ、ニンジン、セロリなどを大きめに切ったものをぐつぐつ煮込んで作ります。

4.ビスク

近年、カップスープやパスタソースとしても見かけるようになったビスク。エビの頭や殻などを煮込んだものをミキサーにかけ、牛乳やクリームでのばして作ります。エビ以外にも、カニやロブスターなど別の甲殻類が使われることも。

5.ブイヤベース

南フランスにあるマルセイユ地方の名物料理、ブイヤベース。地中海でとれた魚とジャガイモ、サフランを使って作るフランスの代表的なスープです。

フランスの代表料理・魚編

ここからはフルコースのメインディッシュのひとつ、魚料理を紹介します!南は地中海、北は北海やイギリス海峡に面するフランスでは、魚介類もたくさん食べられています。

1.ポワレ


写真:お料理が”映え”る!お試し創作フレンチコース-MITSU(ミヤモト マサミツ)シェフ

フランス料理のフルコースの魚料理として高頻度で登場する「ポワレ」。少量の油で表面をカリッと、中はしっとりと揚げ焼きにする方法です。特に甘鯛のポワレは、ウロコが逆立って華やかな印象に。サクサクとした食感も楽しい一品です。

2.ムニエル


写真:季節の食材をふんだんに使ったモダンフランス料理-田中 暁宏シェフ

薄く小麦粉をまぶし、バターで焼きあげるムニエル。サーモンやタラなど癖のない白身魚と相性が良い調理法で、皮はパリッと、身は魚とバターの旨味でジューシーに仕上がります。

3.パイ包み焼き


写真:旬の野菜たっぷりの創作ビストロ-鵜沢 翔太シェフ(過去のコース)

パイ包みやパピヨット(紙包み)もよく使われるフランス料理。魚を香味野菜やキノコなどと一緒に包んで焼き上げる料理で、表面に切れ目を入れた瞬間、湯気とともに立ちのぼる香りを楽しみます。

4.ミキュイ

表面には火を入れ、中はミディアムレアの状態に仕上げるミキュイ。サーモンなど生食で美味しく、しっかり火を通すとぱさつきやすい魚に使われる調理法です。

5.ブレゼ

魚や野菜と一緒にダシやワインなどを少量入れて蒸し焼きにしたもので、ジューシーさや食材の中までしみた旨味が魅力。魚のほかアサリやムール貝といった貝類、豚バラ肉などにもよく使われる技法です。

フランスの代表料理・肉編

農業大国フランスでは、畜産業もさかんです。肉料理編もみてみましょう!

1.ロースト


写真:箸で食べれるフランス料理-水口 一義シェフ

まずはシンプルに焼き上げたロースト。シンプルながら、どんなお肉を焼くか、どんなソースを合わせるかによって表情が変わります。

2.フォアグラ


写真:ワインペアリング×おまかせフレンチ-大渕 大樹シェフ

世界三大珍味のひとつフォアグラは、フランス南西部にあるペリゴール地方が名産地です。表面がカリッとするまでソテーし、バルサミコ酢や赤ワインで作ったソースを合わせるのが定番です。

3.ロッシーニ風


写真:旬の食材を使ったメインが和牛ロッシーニのコース-小山田 祐二シェフ

牛ヒレ肉のステーキ、フォアグラ、トリュフを合わせ、マデラソースをかけた豪華料理「牛ヒレ肉のロッシーニ風」。数々のオペラを作曲した作曲家であり美食家である​​ジョアキーノ・ロッシーニにちなんで名付けられた料理です。

4.コンフィ


写真:秋の “おいしい“ を楽しむ 〜秋のイタリアン〜-山口剛シェフ

コンフィは低温の油でじっくりと食材を煮る方法で、鶏むね肉など脂身の少ない肉によく使われる技法です。似た料理にスペインの「アヒージョ」がありますが、アヒージョには必ずにんにくが入るのに対し、コンフィには入りません。

5.ワイン煮込み

ドイツとの国境に近いブルゴーニュ地方などの郷土料理、ワイン煮込み。このあたりはワインの名産地!牛肉を赤ワインで煮た「ブフ・ブルギニョン」や、鶏肉を赤ワインやマッシュルームなどと一緒に煮る「コック・オ・ヴァン」などが名物です。

フランスの代表料理・スイーツ編

花の都パリは、あまたのスイーツの発祥地!書き切れませんでしたが、パフェやクレープ、カヌレ、フォンダンショコラなどなど…。日本人にもなじみ深いさまざまなスイーツがフランスのパティスリーから生み出されました。

1.タルト

クッキー生地の上に美しく具材を飾ったタルト。どこのパティスリーにも置かれている、フランスには欠かせないお菓子のひとつです。

2.ミルフィーユ

フランス語で「千の葉っぱ」を意味するミルフィーユ。パイ生地とクリームを積み重ねたお菓子です。

3.シュークリーム

シュークリームやエクレアもフランス発祥。「シュー」はフランス語でキャベツを意味するのだとか。

4.クレーム・ブリュレ

カスタードクリームにパリパリのカラメルが乗ったクレーム・ブリュレ。名前が「クリーム」ではなく「クレーム」なのは、フランス発祥のお菓子だからです。

5.マカロン

鮮やかな色彩で女子の心をわしづかみにするマカロン。原料は卵白で、家庭用のオーブンで作ろうとすると数時間かかる、かわいらしい見かけながらも手間のかかるお菓子です。

フランスの代表料理・ソース編

そもそも「ソース」という言葉自体がフランス語。多種多様なソースでお皿を華やかに飾るのもフランス料理の特徴です。

1.ソースマヨネーズ

どこのご家庭にも必ずあるマヨネーズ。フランス発祥ってご存知でした?

2.ベシャメルソース

「ホワイトソース」のことです。グラタンやクロックムッシュ、クロックマダムに使われます。

3.デミグラスソース

いわゆる「ハンバーグソース」のこと。小麦粉やバター、牛肉や野菜を使って作るソースです。

4.マデラソース

マデラ酒の甘い香りとコクが特徴のマデラソース。特にフォアグラと相性が良く、フランス料理の豪華料理「牛ヒレ肉のロッシーニ風」には欠かせません。

5.フォンドボー

「フォン」はフランス語で出汁のこと。ソースやスープの基本となる出汁を指します。

フランス料理とは切っても切れない関係!アルコール編

フランス料理と切っても切れない存在なのがワインです!フランスにはブルゴーニュ、ボルドー、シャンパーニュなど、普段ワインを飲まない人でも名前を知っているほどの名産地がたくさん。日本で人気の新酒「ボージョレ・ヌーヴォー」もフランスのボージョレ地域が産地です。フランスではワインを美味しく食べるための料理やチーズがたくさん作られてきました。

また、北部ではリンゴのお酒「シードル」が名産。シードルを蒸留して作る「カルヴァドス」も有名です。

おなじみの料理がたくさん!フランス料理を楽しもう

格調高いイメージながら、実は日本人にもおなじみの料理がたくさんあるフランス料理。特にパン、スープ、スイーツ、ソースは、もはや日本食といっても違和感がないほど私たちの日常に溶け込んでいます。

ぜひおいしいフランス料理を味わってみてくださいね。

 

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