赤ワインと白ワインの違いは?ワインをおいしく飲むコツ

2020.12.15

普段の食事や特別な日のディナーで楽しむ赤ワインや白ワインは、色の違いだけではなく味や風味に違いがあります。ブドウが原材料のお酒ですが、赤ワインと白ワインにはなぜ大きな違いがあるのか、疑問を抱く人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、赤ワインと白ワインにはどのような違いがあるのかを詳しく解説します。使用しているブドウの種類やワインの作り方などの違いを知ったうえで、赤ワインと白ワインをより美味しく味わう方法についてもチェックしましょう。

赤ワインと白ワインの大きな2つの違い

赤ワインと白ワインの主な2つの違いとして、使用しているブドウの種類と作り方が挙げられます。赤ワインと白ワインの特徴の違いを確認してみましょう。

使用しているブドウの種類

赤ワインと白ワインの大きな違いとして、色の違いが挙げられます。赤と白の色の違いは、使用しているブドウの品種が異なるためです。
赤ワインはピノ・ノワール、カベルネ、メルローなどのブドウが使用されており、どの種類のブドウも皮が黒いことが特徴です。黒い皮のブドウを使用することで、赤ワインの美しい赤色が生まれます。

白ワインで使用するのはセミヨン、シャルドネ、ソーヴィニョンブランといった種類であり、白い色をしたブドウです。
白ブドウの他に黒い皮のブドウを使用してワインを作るケースがありますが、赤ワインとは異なり着色しない方法で製造されます。そのため、赤ワインとは異なり、鮮やかな色が生まれません。

作り方の違い

赤ワインと白ワインはブドウの種類によって色が異なりますが、作り方にも違いがあります。赤ワインと白ワインは、アルコールを発酵させる工程に違いがあるのです。

赤ワインはブドウの果汁と果肉のほか、ブドウの種や皮も発酵されています。25~30度と若干高い温度に設定して発酵させることが特徴であり、発酵させる期間は平均して10日ほどです。

白ワインは赤ワインを製造するのとは異なり、ブドウの種や皮までは発酵させません。ブドウの皮を除去し、果汁を絞って発酵させています。黒い皮のブドウで作っても白い色のワインになる理由は、皮を使用せずに発酵しているためです。

赤ワインと白ワインの作り方の違いとしては、ブドウを丸ごと使用しているのか果汁を使用しているのかで異なります。
また、赤ワインと白ワインは発酵させるための温度にも違いがあり、白ワインは白いブドウの魅力である爽やかな風味を残すために15~20度ほどの低い温度で発酵させています。

赤ワインの方がポリフェノールが多い?

赤ワインは、白ワインと比較してフラボノイドといったポリフェノールが多く含まれています。ポリフェノールは健康維持、心臓病のリスク軽減効果が期待できるとして注目されている成分です。

しかし、赤ワインよりは少ないものの、白ワインにもポリフェノールは含まれています。白ワインの抗酸化作用は赤ワインと比較して高いうえに、白ワインには殺菌力があるため食中毒予防に効果が期待できることも特徴です。

白ワインの甘口・辛口の違い

白ワインには、甘口と辛口の2種類があります。辛口は引き締まった味であり酸味が強いことが特徴、甘口はまろやかで酸味が少ないことが特徴です。同じブドウを使用しているワインでも、発酵方法を変えることによって味を変化させられます。そこで、白ワインの甘口と辛口の違いについてチェックしておきましょう。

甘口白ワインの特徴

ブドウの糖分が減らないように、途中で発酵を止めて甘みを強調させたワインを指します。まろやかなワインであり、白ワイン初心者でも飲みやすいでしょう。

辛口白ワインの特徴

ブドウが発酵する際に糖分の多くがアルコールに変わり、糖度が低くなったものを指します。ブドウの実が発酵すればするほどアルコールが増えるため、辛口の白ワインはアルコール度数が高いことが一般的です。

赤ワインを美味しく飲むためのコツ

赤ワインは、軽いタイプと重いタイプ、中間のタイプがあり、それぞれ美味しく飲める温度に違いがあります。フルボディと呼ばれる重いワインは16~18度、軽いライトボディと呼ばれる種類は10~12度、中間となるミディアムボディは13~16度が適温です。

重めの赤ワインは渋い味が感じられることが魅力であり、冷やすことで渋みをより強く感じられます。室温と同じ温度にすることによって、タンニンの味が優しくなり口当たりがよく飲みやすいワインになるでしょう。
ただし、室温は夏の時期と冬の時期、地域によって大きな違いがあります。そのため、1年を通して17度前後を目安にしましょう。

軽めのライトボディは、冷やしすぎないよう注意が必要です。ミディアムボディよりも少し低い温度にすることで、ワインの口当たりが軽くなり飲みやすくなるでしょう。
中間のミディアムボディーは、ブドウのフルーティーな香りとタンニンの渋い味を両方楽しめます。若干冷やすことで、フルーティーさと渋みを同時に味わえるでしょう。

白ワインを美味しく飲むコツ

白ワインは、「冷やすことで美味しく飲める」という話を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。白ワイン独特の酸味は、冷やす温度によって風味が大きく異なります。
温度を低めにすると酸味が引き締まりますが、冷やしすぎることによって酸味を感じられなくなることに注意が必要です。
甘口の白ワインであれば7度前後、辛口の白ワインであれば10度前後、コクがある辛口の白ワインは12度前後に冷やしましょう。

白ワインを冷やす際には、氷水を入れた容器にワインボトルの首の部分までしっかり浸けることがポイントです。ワインを1分冷やすと1度下がるため、室温とワインクーラーに浸ける時間を調整しましょう。
ワインを冷やす際には冷蔵庫を使用しても良いですが、ワインクーラーを使用すると温度の下がり方がわかりやすいです。

赤ワインと白ワインに共通する美味しい飲み方のコツ

赤ワインと白ワインは、それぞれ美味しく飲める温度に違いがあります。しかし、赤ワインと白ワインに共通する美味しい飲み方のコツもあるため、コツを押さえてワインと料理を味わいましょう。

使用するグラスにこだわる

100円ショップや高級なグラスなど様々な場所でワイングラスを購入することは可能ですが、ガラスが薄いグラスを使用することがポイントです。ガラスが厚いと、ワインの細やかな味が伝わりにくいためです。

料理に合わせて選ぶ

ワインは、赤か白かだけではなく、赤ワインと白ワインのなかにも様々な種類があります。細かな種類ごとに渋みや酸味といった味・香りが異なり、ワインに合う料理にも違いがあります。
例えば、同じ白ワインでも甘めの料理に合うものやあっさりした料理に合うものなどがあります。ワインに合う料理を見極める方法としては、ワインの色と料理の色を合わせることが挙げられます。お肉を使用した料理は赤ワイン、白身魚を使用した料理は白ワインなどです。

赤ワインと白ワインに好みのおつまみを合わせて楽しもう

自宅でワインを楽しむ場合には、チーズやドライフルーツ、ナッツなど手軽に試せるおつまみとワインを合わせて、自分の好みを見極める方法がおすすめです。また、スイーツといった甘いものと合うワインもあります。様々なおつまみとワインを試し、自分好みの組み合わせを見つけてみましょう。

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