お雑煮は地域によって違う?!いろんなお雑煮を紹介!

2020.12.08

お正月の定番といえば、お雑煮ですよね。

鏡開きの後、年神様の力が宿った鏡餅を入れていただき、新しい年の無病息災を願います。

でもこのお雑煮、地域によって全然姿が違うってご存知でしたか?

地域別のさまざまなお雑煮を紹介します!

 

お正月にお雑煮を食べるわけ

そもそも、なぜお正月にお雑煮を食べるのでしょうか?

お餅は平安時代からおめでたいものとされ、神様のおそなえものとして欠かせないものでした。お正月に飾る鏡餅は、五穀豊穣をつかさどる年神様へのささげものであり、年末年始のあいだ年神様が宿る依り代(仏教でいう仏像のようなもの)になるとされています。

大みそかにお供えしていたお餅やお野菜を三ヶ日にいただき、年神様をお見送りしたあとに鏡開きを行って神様の力が宿ったお餅をいただくことで、豊作や無病息災を祈ります。

 

お雑煮は地域によってこんなに違う!

豊作や無病息災の祈りがこめられたお雑煮ですが、地域によって姿が全然違うんです!

ベースのつゆ、主役のおもち、地域色豊かな具材をそれぞれ比べてみます。

 

つゆの違い

お雑煮といえば、だしと薄口醤油を使った「おすまし」が一般的です。

でも近畿地方や北陸、四国の一部地方では味噌ベースが主流。山陰地方の一部では小豆入りのお雑煮があるんです。

大阪や京都、四国の一部では白味噌のお雑煮が食べられています。真っ白で濃厚なお雑煮はとっても上品。具材には普通の人参より赤い金時人参や、小さくて細い雑煮大根、ゆり根などが入ります。

福井や京都の一部地域では、赤味噌のお雑煮。真っ赤なおつゆに里芋や梅の形に切った人参が入るお雑煮は、いかにもおめでたい雰囲気です。

山陰地方のお雑煮は「小豆雑煮」と呼ばれ、ぜんざいとほぼ同じビジュアルです。少しだけお醤油が入るのと、おせち料理と一緒に汁物としていただくのが特徴。正確な由来はわかっていませんが、島根の出雲大社では神有月に小豆をたっぷり入れた「神在餅(じんざいもち)」を食べる文化があり、それが関係しているのではないかと言われています。

 

お餅の違い

関東では四角い角餅が食べられているのに対し、関西では丸餅が一般的です。

焼いたり煮たりして入れますが、関東の一部では揚げたお餅が入る場合も! 揚げ出し豆腐のようなビジュアルで、普通のおせちに飽きたときのアレンジにも使えそうですね。

四国の一部地域では、あんこ入りの丸餅をお雑煮に入れます。白味噌仕立てのしょっぱいお雑煮からあんこが出てくるのは、なかなか衝撃的。江戸時代末期ごろ、当時は貴重だった砂糖をお正月にこっそり食べるため、あんこにしてお餅につつんだのが始まりなのだそうです。

秋田など東北の一部では、お餅のかわりに「きりたんぽ」が入ることもあります。おすましに鶏肉やごぼう、ねぎ、セリなどが入ったお雑煮は、体の芯から温まりそう。きりたんぽは餅のように喉に詰まることがないので、お年寄りも安心です。

 

具材の違い

その土地でとれる縁起物食材を使うお雑煮。具材もシンプルなものから豪華なものまで千差万別です。

関東では鶏肉、紅白かまぼこ、みつば、青菜などが一般的。

鶏肉ではなく魚が入っている地域も多く、東北などではサケ、富山や九州などでは出世魚のブリが入ります。広島では牡蠣、鹿児島では立派なエビが入る場合も。

一方、千葉の東部では具材が海苔だけというシンプルなお雑煮も。ハバノリという希少な海苔をふんだんに使うことで、「幅をきかせる」縁起があるといわれます。

 

そもそもお雑煮文化がなかった地域も

アイヌがルーツの北海道や、琉球王国がルーツの沖縄。そんな北海道や沖縄にはお雑煮文化が近年までありませんでした。

なので北海道では明治時代以降、全国各地からの入植者が伝えたお雑煮がごちゃ混ぜに伝わっています。割合としては東北からの入植者が多いので、おすましに四角いおもちを入れる地域が多いですが、石狩鍋のような味噌ベースのお雑煮を食べる地域もあります。

沖縄にお雑煮文化が広まったのは、昭和から平成にかけて。近年までお雑煮を食べる文化がなく、かわりに新年のお祝いとして豚の内臓をたっぷり入れた汁物「中味汁」が食べられていました。近年は関東風のお雑煮を食べる場合が多いようですが、お餅の入っていない中味汁の文化も今なお根強いようです。

 

全国各地のお雑煮を楽しもう

地域によってまったく姿が違うお雑煮。「地方に引っ越したら、いつものお雑煮の材料が全然売っていなかった……」そんなこともしばしばです。

姿は違えど、お雑煮にこもった無病息災への願いはどこの地域も同じです。いつものお雑煮に飽きてしまったら、たまには違う地域のお雑煮を作ってみるのも面白いかもしれませんね。

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